英名：Frangipani
学名：Plumeria alba（プルメリア・アルバ）
和名：シロバナインドソケイ
科名：キョウチクトウ科
種類：低木
樹高：約2〜8m
原産地：中米
精油の抽出部位：花
精油の抽出方法：冷浸法または溶剤抽出法
精油の香りのイメージ：エキゾチックな南国の花を想わせる甘い香り
香りのノート：ベース
ブレンドファクター：4
精油の成分：
ベンジルエステル（41.4〜49.0％）
サリチル酸ベンジル（25.7〜33.5％）
安息香酸ベンジル（7.9〜22.3％）
ベンジルサリチレート（26.7％〜33.5％）
ゲラニオール（17.2％）
ゲラニルリナロール（0.2〜9.4％）
ジテルペン（0.2〜9.4％）
トリコサン（8.3％）
リナロール（0.1〜8％）
ノナデカン（3.8〜7.0％）
アネリディノール（5.5〜7.0％）
ペンタコサン(0.3~4.4%)
フェニル酢酸ネリル
フェニルアセトアルデヒド
β-フェニルエチルアルコール

フランジュパニは中央アメリカ・カリブ地方を起源とする熱帯地方に生育する常緑樹で優雅な風情の白い花を咲かせます。別名をプルメリアと言い、ハワイを代表する花でホノルル空港を出るとこの花の香りが漂い、市中のどこでも見かけます。白い花びらの中心が黄色のシンガポールという品種が有名で歓迎のレイとしても使われています。ハワイやタヒチでは花は女性の髪にも飾られますがその場合、未婚者は右側、既婚者は左側に挿します。満月の夜明けに朝露がまだ残るこの花をレイにして愛する人にあげると恋がかなうという素敵な言い伝えがあります。ハワイでは5枚の花弁は「ALOHA」の五文字にそれぞれ通じると言われています。インドの霊的な教えではフランジュパニの5枚の花弁は「誠実、信仰、願望、献身、帰伏」の徳を表わすとされてきました。フランジュパニの樹は熱帯地方の寺院や墓地に植えられることから別名「Temple tree（寺院の木）」と呼ばれています。これはフランジュパニの樹が魂の永遠を象徴しているからです。エキゾチックな南国の花を想わせる甘い香りは古くから香料として珍重されてきました。花びらからはアブソリュート精油（常温で固化）もしくはアンフルラージュ精油が抽出されます。どちらもセクシャリティーを高めるエキゾチックな香りです。

★フランジュパニ精油、アブソリュートとアンフルラージュ★
フランジュパニの花は繊細な性質を持つため、水蒸気蒸留法で精油を得ることが出来ません。18世紀〜19世紀にかけてフランジュパニはアンフルラージュ（冷浸法）で得られてきましたが、現代では大半がアブソリュート（有機溶剤抽出法）にとって代わりました。芳しいアブソリュートのフランジュパニは主に香水業界で広く商業利用されています。現在ではわずかな花農家がアンフルラージュ製法でフランジュパニ精油を抽出しています。フレッシュの花の芳香がそのまま吸着されたアンフルラージュ精油は皮膚刺激の懸念もなく、蜂蜜のように甘く気だるげな芳香のなかにかすかな土の香りがします。アブソリュート、アンフルラージュともに収油率は非常に低く、希少で高価な精油のひとつです。価格的なことからホームケアや通常のアロマセラピーでは用いず、香水使用が大半です。
 

《フランジュパニ精油》の作用

一般的な精油に期待される作用：鎮静、バランス調整、抗炎症

心への作用：内なる平和と自尊心をもたらします。通常のセラピーには用いられませんがターミナルケアにはふさわしい香りです。

ヒーリングの作用：魂を深部から浄化し、変容をサポートして新鮮なエネルギーを吹き込みます。

キーワード：崇高、清浄、魂の安らかさ

相性の良い精油：ガーデニア、ジャスミン、イランイラン、ローズなどフローラル系と相性が良い。単一でトップからベースまで含むため、あえて調香せずに使う事をすすめます。

禁忌：通経作用成分を含むため、妊娠中は避けてください。溶剤抽出法によって得られた精油は連続した肌使用は避け、敏感肌の方は皮膚塗布そのものを避けてください。
 

《フランジュパニ精油》を使ったホームケアの方法

◆スキンケア
　乾燥肌に潤いを与え、アンチエイジングに役立ちます。

◆天然香水
　練り香、パウダーパフューム、トワレなどに。
 

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