1.作業場所の確保、安全のための準備を行います
汚れを防ぐためにテーブルに新聞紙やビニールシートを敷いておきます。
作業中は小さなお子さん、ペットが入ってこないようにします。
ビニール手袋、長袖の服、エプロン、ゴーグル、マスクは必ず用意します。
2.オプションを用意します
★精油はあらかじめガラスの小ビーカーにブレンドしておきます。
精油の希釈濃度は「植物油+精製水の総量」に対して0.5%〜最大2%が目安です。
★クレイ、ハーブ、ハーブ浸出液などのオプション基材は必要量を取り分けて用意しておきます。
3.油脂の計量を行います
【あると便利】コーヒーの保温用ヒー
ターがあると油脂類を液体状に戻して
おけるので便利です。
石鹸作りに使用する植物油のうちパーム油、シアバター、ココナッツオイルなどは常温で固形の
状態です。あらかじめ湯せん(もしくは保温用ヒーター)にかけて液体状にしてから計量します。計量はg単位で正確に。植物油の計量用に大きめのガラスビーカーを使用します。
4.精製水の計量を行います
精製水(またはアロマウォーターやハーブ浸出液)を計量しておきます。
5.苛性ソーダを計量し、精製水を加えます ★十分な注意が必要な工程★
苛性ソーダをマドラーで溶かす工程
では溶け残りがないように。
苛性ソーダをプラスチッック容器で計量し、そこに4の精製水をゆっくりと流して加えます。
この工程からは必ずビニール手袋とゴーグルをはめて水溶液が肌に触れないように十分注意します。
化学反応により刺激臭のある蒸気が出るため、マスクを付けて蒸気を吸わないよう注意します。
化学反応熱により水溶液の温度は80℃を超える事があるため火傷にも注意します。
注意! 蒸気によって気分が悪くなった場合は、すぐに換気を行ってください。
万が一、苛性ソーダ水溶液が肌に付着した場合は、1秒でも早く大量の流水(水道水)で
最低でも15分は洗い流します。口に入った場合は大量の水でゆすぎます。自己判断で
中和剤(酢など)をかけないように。その後に医師の診察を受けてください。
本サイトの「CPソープ 苛性ソーダの取扱い」ページをご覧ください→
6.苛性ソーダ水溶液を冷却します
苛性ソーダがすべて溶けたら、ガラスボウルの中央に苛性ソーダ水溶液の入った容器を置きます。容器の周りに氷もしくは保冷材を入れ、ボウル内にお水を張ります。水溶液の温度が40〜45℃になるまで冷まします。
※ガラスボウルにお水を多く張ると浮力によって苛性ソーダ水溶液の入ったカップの安定が悪くなるため、お水の量は少なめにして注意しながら冷却します。
7.植物油を温めます
植物油のボウルを保温用ヒーター(もしくは湯せん)で45℃になるまで温めます。温めた植物油の温度と苛性ソーダ水溶液の温度がほぼ同じになったら、8の工程に進みます。
※6と7の工程はほぼ同時進行で行います。
8.植物油のボウルに苛性ソーダ水溶液を少しずつ加えます
ブレンダーはボウルの中心に対して
垂直にセットし、スイッチを入れま
す。生地の飛び跳ねに注意します。
植物油をボウルに移し、5工程の苛性ソーダの水溶液を少しずつ加えながら泡だて器で混ぜます。
泡だて器のみで行う場合は、このまま20分ほど、トレースが出るまで撹拌します。
★電動ブレンダーを使う場合は「ブレンダー10秒→泡だて器で全体に混ぜ合わせる」の工程を
何度か繰り返してトレースを出します。
9.トレースが出てきたら
良いトレースはゆるいカスタードのよう
な状態です。
石鹸生地のかき混ぜがもったりし始め、泡だて器を持ち上げた時に石鹸生地に線がかけるようになったらトレース完了です。
★精油やその他オプション基材を入れる場合は、トレース後に泡だて器で全体にかき混ぜます。
★トレースがなかなか出ない場合は、ラップをして10〜20分ほど置いてから混ぜてみます。
10.型入れを行います
お玉やゴムヘラを使って、お好みの型に石けん生地をそっと流し入れます。ボウルに残った生地はゴムヘラで丁寧にすくい取って最後まで流し入れます。
11.保温します
型入れした石鹸を型ごとタオルでくるみ、発泡スチロールの箱などに入れて24時間保温します。
12.型出しを行います
1〜3日ほどで型から出す事が出来ます。
まだ柔らかいため、そのまま木箱などで1〜3日ほど乾燥させます。型出しの際にはビニール手袋を使用してください。
13.石鹸をカットします
カット出来る硬さになったらソープカッターもしくは包丁でカットします。この時もビニール手袋を使用してください。
14.石鹸を熟成&乾燥させます
風通しの良い室内の木箱などのなかで約1ヵ月間熟成させます。1週間ごとに面を変えながらムラなく乾燥させます。真ん中を押してへこまないほど硬くなったら出来上がりです。
15.パッチテストをしてから使います
1ヵ月ほどして完全に熟成乾燥した石鹸に少量の水をつけて泡立て、二の腕の内側に塗ってパッチテストを行います。肌に刺激を感じなければ完成(解禁)です♪
最後に...石鹸作りに使った道具類のお片付け
★石鹸生地のついたボウルと泡だて器は翌日まで放置すると熟成前の未熟な石鹸状になるためシンク内でそのまま洗うことができます。その日のうちに片付けたい場合はキッチンペーパーで生地をふき取ってから、シンク内で洗剤で洗います。
★電動ブレンダーについた生地はすぐにキッチンペーパーでふき取り、最後に洗剤水を入れた容器
のなかで回してから、布巾でふき取り乾燥させます。
★苛性ソーダ水溶液のついた計量器、スプーン、マドラーはお酢のスプレーをかけてアルカリを
中和させてからシンク内で洗剤で洗い流します。
注意! 道具類の洗浄中も必ずゴーグル、マスク、ビニール手袋をつけます。
石鹸道具を洗うスポンジはキッチン用とは別にします。
苛性ソーダの容器や袋はしっかりと閉じてから子供の手の届かないところへ保管します。
石鹸作りが終わったらご自身の手をよく洗い、作業テーブルはきれいに拭いておきます。
手作り石鹸の保管方法
手作りした石鹸は冷暗所に保存してなるべく早く使い切ります。長期保管はラップやキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫もしくは冷凍庫で半年〜1年間が目安です。