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キャリアオイルを選ぶ
キャリアオイルとは?
アロマセラピーでは主に植物油が基材(精油を希釈するもの)として使用されます。これらの植物油を一般に「キャリアオイル」もしくは「ベースオイル」、「ベジタブルオイル」と呼んで精油を希釈する目的と精油成分を体内へ運ぶために用いられます。 市販されているキャリアオイルにはさまざまな種類があります。それぞれの性質によって匂い、手触り、色の濃淡、組成成分が異なります。キャリアオイルはオイルトリートメント、フェイシャルトリートメント、べビーマッサージ、手作り化粧品を作るなどの使用目的に合わせて購入します。キャリアオイルは単体でボディトリートメントなどに使用する基本的なものと、他のキャリアオイルとブレンドして使用する独特な性質を持つもの(必須脂肪酸を含むもの、インフューズドオイル=浸出油など)、その他に分類されます。基本のキャリアオイルをベースに目的によって浸出油や必須脂肪酸などを含むキャリアオイルを何種類かブレンドして使うとアロマセラピーの選択幅が広がります。
一般的に用いられる基本のキャリアオイル
一番最初に購入する時には基本のキャリアオイルからお使いになることをおすすめします。肌への伸びがよく、比較的安価で、一般のサロンでのオイルトリートメントにもよく使用されているものです。オイルマッサージには基本のキャリアオイルは欠かせないものです。特別なキャリアオイル(EFA=必須脂肪酸を含むものや浸出油)などのベースオイルとしても基本のキャリアオイルは使用頻度が高いものです。
必須脂肪酸とは生体内で合成されない人体に必要不可欠な脂肪酸のことです。リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸などがあります。 EFA=Essenntial Fatty Acid oilの略はこれらの必須脂肪酸を多く含有したキャリアオイルです。必須脂肪酸を含むキャリアオイルは単体で使う事はほとんどなく、基本のキャリアオイルに10%〜30%ほどブレンドして使用します。必須脂肪酸を含むオイルは特有の匂いや質感があり、フェイシャルマッサージ(特に乾燥肌、成熟肌など)に適しています。値段は基本のオイルに比べ高め酸化が早いため少量瓶で購入し、なるべく早く使い切ります。
インフューズドオイル(=マセレーションオイル、浸出油)とは、基本のベースオイル(スイートアーモンドオイル、セサミオイル、サンフラワーオイルなど)にドライハーブを浸けこんで植物の成分を十分に浸出させたオイルです。浸出油にはハーブのエキスがたっぷりと溶け込んでいます。浸ける植物の成分によって使用の目的が異なります。浸出油は色合いが濃く、香りも強いのが特徴で浸出油だけでも薬理的作用が期待できます。インフューズドオイルは部分使用であればそのまま使うこともありますが、通常は基本となるベースオイル(スイートアーモンド、マカダミア、ホホバ、セサミ、ピーチカーネルなど)に適宜ブレンドして使用します。インフューズドオイルはドライハーブとキャリアオイルがあれば自宅で作ることが出来ます。
単体でオイルマッサージに使用することはありませんが、基本のキャリアオイルにブレンドしてボディマッサージやフェイシャルマッサージ、手作りコスメなどに使用します。個性的なオイルにつき性質、特徴をつかんでお使いください。
キャリアオイルはマッサージ(トリートメント)に使う以外にもさまざまな使用法があります。 パッチテストについて オイルマッサージを行う際には事前のパッチテストをおススメします。特に過去にキャリアオイルや精油、化粧品などでアレルギーを起こした事のある方や敏感肌、アトピー肌の方はぜひとも使用するキャリアオイルやブレンドオイルをほんの少量上腕の内側に塗って、24時間〜48時間放置して皮膚の様子をご確認ください。赤くなったり、かゆみなどの異常(反応)を感じたら使用を中止し、すぐに大量のお水で洗い流してください。
キャリアオイルの保存 キャリアオイルは酸素と結びついて酸化しやすいため、開封後は栓をしっかりと閉め、直射日光や湿度を避けて保存してください。油ですから酸化すると匂いが悪くなったり、劣化によって粘り気が増します。特に必須脂肪酸を含むオイルは酸化が早いため、冷蔵庫保管をおススメします。開封後は出来るだけ早く使い切り、使用頻度の少ないものは少量瓶での購入をおすすめします。キャリアオイルによって酸化が非常に早いもの、比較的遅いものがあります。最初に開封した時の匂いや色合い、手触りを覚えておくとキャリアオイルの劣化の状態を把握することが出来ます。
キャリアオイルは少しだけ古くなったものならばメイク落としなどに使って洗い流して使うことが出来ます。かなり劣化してしまったものは牛乳パックに新聞紙を入れ、キャリアオイルをしみ込ませた状態で燃えるゴミとして処分してください。
マッサージオイルがしみ込んだタオルや施術ベッドシーツは、タオルの繊維のすき間に残った油分で自然発火(酸化熱火災)が起こることがあります。オイルがしみこんだタオル類をたたんで重ねておくのは止めましょう。マッサージオイルがしみ込んだタオル類はよく洗って油分を落とし、乾燥器使用は避けて、風通しのよい所で乾燥させてください。
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