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CPソープ 苛性ソーダの取扱い
苛性ソーダは化学名を「水酸化ナトリウム(NaOH)」という化学薬品です。白色無臭の粒状で水、アルコールに溶けやすい性質があります。沸点139℃。医薬用外劇物のため取扱いや保存には十分な注意が必要です。
苛性ソーダの性質
・劇物、腐食性物質、急性毒性物質です。 苛性ソーダの取扱い店を探す
苛性ソーダは薬局で入手可能です。ただし、薬局によっては扱っていないお店もあります。街に昔からある老舗の薬局や大手の薬局、ドラッグストアならば調剤薬局が入っている所などに置いてある可能性があります。取り寄せのみで扱っているお店もあります。なかなか手に入らなくて何店舗か回る事があるかもしれません。
苛性ソーダを購入する時に必要なもの
印鑑持参で氏名、住所、用途(石鹸作り)を記入して購入します。必ず容量を確認してから使い切れる量を購入します。購入する時にもしも選べるのであればプラスチック袋入りよりもプラスチック容器入りの方が扱いやすいです。 苛性ソーダのお値段は
袋入りの場合、500gで500円程度です。商品名は「医薬用外劇物 苛性ソーダ 水酸化ナトリウム99%」と記載されています。外袋に苛性ソーダの特性と取扱い方法が記載されています。
苛性ソーダの保管方法
プラスチック容器入りの苛性ソーダの場合は、その容器に入れたまま使用します。プラスチック袋入りの場合は袋ごと入れられるプラスチックの容器を用意します。開封した袋の口部分から袋内の空気を抜いてしっかりとクリップで留め、袋ごとプラスチックの容器に入れておきます。お子さん、ペットの手の届かないところに施錠保管し、家族に対してこれが苛性ソーダである事と、その性質について伝えておきます。 苛性ソーダを石鹸作りに使う時の注意
肌に触れたり、目に入ると大変危険な薬品なため、CP石鹸作りの際は必ず長袖、ビニール手袋、ゴーグル、マスク、エプロンを付けて行います。ゴーグルが無い場合はメガネをかけますが、ゴーグルの方が隙間なくしっかりと目を防護してくれます。
苛性ソーダを使い切れなかった時には
石鹸作りのために購入した分の苛性ソーダは出来る限り使い切るのが望ましいのですが、それでも苛性ソーダを使い切れなかった場合は各自治体に処理方法を問い合わせてから処分します。 失敗した石鹸生地の処分方法
植物油と苛性ソーダ水溶液を混ぜ合わせた後、残念ながらトレースがどうしても出ない、分量を間違えてしまったという場合には、型入れ前の石鹸生地を思い切って処分します。その場合は新聞紙に生地を染み込ませ、2重のビニール袋に入れて通常のゴミとして処分します。決してドロドロの液体状のまま袋に入れて処分したり、シンクに流して捨てないようにします。 苛性ソーダ水溶液をテーブルにこぼした時には
苛性ソーダと精製水を混ぜ合わせた水溶液を床やテーブルにこぼした場合は、ビニール手袋をしたまま直ちにその場所に多めのお酢のスプレーをかけて水溶液を十分に中和させます。その後にキッチンペーパーなどで拭き取り、石鹸洗剤とぞうきんでよく拭っておきます。最後にその場所をよく乾燥させます。 苛性ソーダが肌に触れてしまった時には
直ちに付着した部分を大量の水道水で30分以上洗い流します。中和のために自己判断で酢をかけたりするとかえって悪化させるため避けます。汚染した衣類や靴下などは直ちに脱がせます。その後すぐに病院で受診します。医師には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)に触れたと説明します。 苛性ソーダが目に入ってしまった時には
直ちに大量の水道水で20分以上洗い流します。その後すぐに病院で受診します。医師には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)が目に入ったと説明します。 苛性ソーダを誤飲してしまった時には
直ちに病院で受診します。自己判断で吐かせたりすると胃壁を破る危険性があるため吐かせないようにします。医師には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を誤飲したと説明します。 苛性ソーダを吸入してしまった時には
新鮮な空気の場所に移動し、鼻をかみ、水道水でうがいをし、直ちに病院で受診します。医師には苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を吸入したと説明します。 苛性ソーダで起こる「化学熱傷」とは
酸やアルカリなどの薬品による損傷を「化学熱傷」(かがくねっしょう)もしくは「化学損傷」「薬傷」と言います。触れた所は数時間に渡ってじわじわと細胞が壊疽してゆきます。化学熱傷の場合、濃度や接触時間にもよりますが、火傷のように触れた瞬間に「熱い!」と感じずに時間が経つにつれて皮膚がピリピリする感覚になる事があります。それだけに痛いと感じた時には組織が深部までダメージを受けていることがあるので十分な注意が必要です。 何科の病院に行けばよいか
化学熱傷の場合は火傷と同じく「皮膚科」もしくは「形成外科」へかかります。 石鹸作り以外の苛性ソーダの利用法
水で低濃度に希釈して配水管の詰まり取り、住まいのアク洗いなどに利用されますが、心得がない場合はしない方が無難です。昔は家庭のお掃除用に使われていたようですが、現在は石鹸作り以外で家庭で使用する事はほとんどありません。
CPソープ以外の石鹸作りの選択
苛性ソーダを使ったCPソープ作りは大変魅力あるものではありますが、取扱いには上記の危険性が伴い、自己責任が求められます。赤ちゃんや小さなお子さんがいる場合、ペットの多頭飼いの場合などは、CPソープをあえて作らないという選択もあります。MPソープやすでに鹸化された石鹸のもとで作る手練石けんはどなたでも安全に作ることの出来るハンドメイド石鹸です。 最寄りの石鹸教室に通う
CPソープを作る石鹸教室やワークショップが近くで開催されていれば、ビギナーさんはそこに通われ、実際に苛性ソーダを使った石鹸作りのノウハウを講師から学ばれる事をおすすめします。 参考出典 MSDS:化学物質安全性データシート http://rcwww.kek.jp/chem/gyomu/msds.html 【お断り】本ページの苛性ソーダの取扱い事項やCPソープ作りに関して本サイトは一切の責任を負いません。すべての内容は自己責任のもと、ご利用ください。
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