英名:Elemi
学名:Canarium luzonicum(カナリウム・ルゾニクム)
和名:-
科名:カンラン科
種類:高木
樹高:約30m
原産地:フィリピン、モルッカ諸島
精油の抽出部位:樹脂
精油の抽出方法:水蒸気蒸留法
精油の香りのイメージ:スパイシーグリーン調のレジンの香り
香りのノート:ミドル
ブレンドファクター:4
精油の成分例:
【モノテルペン炭化水素】α-ピネン(5〜6%)
【モノテルペン炭化水素】β-ピネン(1%)
【モノテルペン炭化水素】リモネン(25〜30%)
【モノテルペン炭化水素】β-フェランドレン(1〜2%)
【モノテルペン炭化水素】α-フェランドレン(3〜5%)
【モノテルペン炭化水素】サビネン(1〜2%)
【モノテルペン炭化水素】p-シメン(6〜8%)
【モノテルペン炭化水素】ミルセン(1%)
【セスキテルペンアルコール】エレモール(10〜20%)
【フェノール】エレミシン
エレミ植物画:Wikipedia
フィリピン原産のエレミは熱帯樹で別名をマニラエレミ、現地ではピリの名でも呼ばれます。古代エジプトの時代から香料や防腐剤として使用されてきた歴史のある樹脂香です。粘性のあるエレミの樹脂はワニス(ラッカー)としても使用されてきました。精油は木の幹部分から滲みだす樹脂から水蒸気蒸留されます。エレミの樹脂は主に雨季に生産され、タッピングという方法で幹から取り出されます。精油はレモンを想わせる爽やかさにスパイシーが加わり、時間が経つにつれてバルサムの甘みも出てくる精妙な香りです。すっとする香りでありながら精神的な深さもあるため、調香時には保留剤としても役立ちます。香水や香料の世界で用いられることの多いエレミの香りは昔から同じカンラン科の樹脂であるフランキンセンスに似ていると言われてきました。フランキンセンスに比べてやや安価であることからフランキンセンスの代用にもなっています。たいていの樹脂精油がそうであるように傷の癒しや細胞の修復として働くのはエレミも同じです。カタル症状にはユーカリとともに用いると良いケアになります。美容に関しては、やはりフランキンセンスと同様にしわの肌に用いられます。禁忌がほとんどなく、安全性の高い精油のひとつです。
《エレミ》精油の作用
一般的な精油に期待される作用:去痰、消毒、消化促進、健胃、瘢痕形成、癒傷
心への作用:気持ちを鎮静させ、静かなバイタリティーを与えます。
ヒーリングの作用:不要な感情を追い払い安心させます。この香りを嗅ぐとあたかも魂の光に出会うかのような静かな心持ちになります。心、身体、魂、エネルギーの統合を行います。
キーワード:清浄、静かなバイタリティ、安らぎ
相性の良い精油:ラベンダー、ローズウッド、ミルラ、フランキンセンス、ローズマリー
《エレミ》精油を使ったホームケアの方法
◆消化器系の不調に
胃や下腹部に右回りの円を描くようにオイルマッサージするか、温湿布を行います。
◆鼻づまり、気管支系の不調に
サイプレス精油やユーカリ精油とブレンドし、吸引法を行います。
◆すり傷に
ミツロウバームやクリームにティートリー、ラベンダー、ミルラなどとブレンドして加えます。
◆フェイシャル美容に
ローションやクリーム、マッサージオイルなどにローズ、ネロリ、ラベンダー精油などとブレンドして加えます。