英名:Angelica root
学名:Angelica archangelica(アンゲリカ・アルカンゲリカ)
和名:ヨーロッパトウキ
科名:セリ科
種類:二年草または多年草
草丈:約1~2m
原産地:ヨーロッパアルプス地方
精油の抽出部位:根
精油の抽出方法:水蒸気蒸留法
精油の香りのイメージ:青っぽく甘く明るい土の香り
香りのノート:ミドル〜ベース
ブレンドファクター:1
精油の成分例:
【モノテルペン炭化水素】α-ピネン(20〜30%)
【モノテルペン炭化水素】リモネン(10〜20%)
【モノテルペン炭化水素】δ-3-カレン(10〜20%)
【モノテルペン炭化水素】β-フェランドレン(5〜15%)
【モノテルペン炭化水素】α-フェランドレン(〜15%)
【モノテルペン炭化水素】サビネン(5〜10%)
【モノテルペン炭化水素】β-ミルセン(〜10%)
【酸化物】1,8シネオール(10〜15%)
【微量成分】ベルガプテン、アンゲリシン、酢酸ボルニル、パラシメン
アンゼリカルート植物画:Wikipedia
アンゼリカ(アンジェリカ)はラテン語で天使を意味する「Angelicus」に由来し、大天使ミカエルの記念祭に花が咲く事から名づけられました。伝説では疫病の特効薬を告げる天使の夢にこの植物が現れたそうです。花は傘のような形で黄緑色をしており、薄緑色の大きな葉と空洞の茎を持ちます。昔のヨーロッパでは「病める人々を救う」「悪魔を退けるハーブ」(当時の考えでは病を癒すもの)として大切にされてきました。古来より強いヒーリングパワーを持つ事から天使とつながる植物「エンジェルハーブ」として毒消しや感染症に対して用いられてきました。アンゼリカルートは根茎を乾燥させたもので独特のスパイシーな香りがします。茎を砂糖漬けにしたものはクッキーやケーキに利用され、ヨーロッパの民間療法ではお腹を壊した時に食べるそうです。アンゼリカルートは伝統的な薬草酒ベネディクティンの原料に利用されています。ぴりっとした苦みがあるためティーはシングルよりもブレンドした方が飲みやすくなります。抽出時間は長め(5分〜)、食前に飲用します。アンゼリカルート精油には光毒性の可能性がありますが、ハーブティーには光毒性成分はほとんど溶解しないため危険性は少なです。アンゼリカルート精油は血液の解毒や消化器系、神経系、呼吸器系の強壮など、身体全体の働きを強める働きがあります。セリ科特有の独特の香りは、好みが分かれますが、真理の探究者、スピリチュアルの実践家はこの香りを好む傾向にあるようです。
《アンゼリカルート》精油の作用
一般的な精油に期待される作用:去痰、消化促進、健胃、駆風、浄化、通経、利尿、神経緩和
心への作用:アンジェリカオイルは心の緊張をやわらげ、不安やストレスを軽減させます。心がくじけそうな時、自分を責めてしまう時、自分に厳しすぎる方に。挫折感や頑な過ぎる思考を和らげてくれます。
ヒーリングの作用:目に見えない世界、精神世界とつながることを恐れている方の準備を整えます。スピリチュアリティを高め、天使の力を通じて大いなる世界とのつながりをサポートします。自分自身に対して植えつけてきた不要な信念を手放すのにも役立ちます。
キーワード:精神世界とつながる。信念の解放。スピリチュアリティを高める。
相性の良い精油:ラベンダー、イランイラン、ヤロウ、ベチバー、ローズ、サンダルウッド、パチュリー、フランキンセンス。一滴でも強い主張を持ちます。土臭さのある独特な香りを苦手とする方もいるため、シングルよりもブレンドがおススメです。持続性と重みのある香りはブレンドの保留剤となります。
禁忌:糖尿病と妊娠中の方は、アンジェリカルートオイルの使用を避けます。アンジェリカルート精油には光毒性(ひかりどくせい)があるため、肌使用後12時間以内は直射日光を避けます。
《アンジェリカルート》精油を使ったホームケアの方法
◆消化器系の不調、お腹のガスに
胃や下腹部に右回りの円を描くようにオイルマッサージするか、温湿布を行います。
◆鼻炎、気管支系の不調に
サイプレス精油やユーカリ精油とブレンドし、吸引法を行います。
◆神経疲労、ストレス、病後の回復に
アロマバスに加えるか、キャリアオイルで希釈し軽いトリートメントを行います。
◆セルフリンパマッサージ、デトックスに
各リンパ節にオイルマッサージを行うか、ジェル等に希釈してリンパ節に軽い刺激を与えます。
◆オーラ、チャクラの保護と活性化に ※精神世界的な使用法
スプレー水を吹き付けるか、クリームやキャリアオイルに希釈して塗布を行います。
《アンゼリカルート》ドライハーブのプロフィール
ハーブの使用部位:根
禁忌:妊娠中の方、お子さんは使用を避けます。
ハーブの成分:精油、クマリン、アンゲリカ酸、樹脂、デンプン、苦味質
一般的なハーブに期待される作用:血行促進、強壮、解毒、利尿、鎮痛、鎮痙、子宮の刺激、発汗、去痰、ホルモン様
ハーブティーブレンド:ネトル、ペパーミント、レモングラス、フェンネル、ローズ、ジャーマンカモミール、オレンジフラワー、ラズベリーリーフ
ハーブティーの浸出時間:5〜10分
ハーブティーの味:軽い苦みのあるスパイシーな味わい
《アンジェリカルート》ドライハーブの使い方
◆更年期の冷えのぼせ、月経前症候群、冷え症に
ローズ、ラズベリーリーフ等とブレンドし、ハーブティーにして飲みます。
◆胃腸の弱り、腸内ガスに
ペパーミント、レモングラス、フェンネル等とブレンドし、ハーブティーにして飲みます。
◆身体の滋養強壮に
体力が落ちた時にはアルコールでハーブチンキにしたものを飲用します。
◆更年期のトラブル、婦人科系を整える、血液循環を促す
ハーブティーを飲用するか、ハーブバス、ハーブスチームに加えます。

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