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精油とハーブのプロフィール事典《ヘンナ(ヘナ)Henna》
英名:Henna 常緑の低木で北アフリカ、西南アジアなどの乾燥した土地に育ち、ヘナもしくはヘンナと呼ばれています。白またはピンク色の花を咲かせ、ジャスミンに似た甘い香りの花部分は香水の材料になります。和名を指甲花(シコウカ)と言い、これは「爪の花」の意で古代から染料として使用されてきました。モロッコの遊牧民の間に伝わる自然信仰のなかで、このヘンナの植物はバラカと呼ばれる自然の持つパワーが特に高いとされてきました。ヘンナの葉を乾燥させて粉にしたものはヘナパウダーと呼ばれ、水で溶かしてペースト状にし、毛髪、眉、爪、手足などの染色材料にします。非常に古くから利用されてきた染料ハーブで古代エジプトの女王クレオパトラはこのヘンナを用いて爪を染め、マニュキアのように利用していたそうです。昔の言い伝えでは新月の日はヘンナの休日とされ、葉を収穫する際には新月を避けて行ったそうです。ヘンナの葉にはローソン(C10H6O3)という赤オレンジ色の色素が含まれており、この色素成分が毛髪や皮膚のタンパク質であるケラチンに絡みつくことで染色・染毛されます。白髪に染めると明るい赤〜濃いオレンジ色に染まりますが、市販の化学的なカラリング剤のように黒髪を茶色や赤オレンジ色に染めることはできません。黒髪に使用すると髪質によっては赤ワイン色に染毛される場合があります。ヘナパックは髪にコシやつやを与えるため、良質なハーブのヘアトリートメント剤としても利用されています。ハーブパウダーによる頭皮のクレンジング作用もあります。市販ではナチュラルヘンナと呼ばれるヘナパウダー100%のものや、ヘナをベースにウコン、ハイビスカス、ホソバタイセイなどの天然ハーブのパウダーを加えたものがあります。ケミカルヘナと呼ばれるものは人工的な染料が含まれているためノンケミカルのものを求めるならば避けた方が良いでしょう。ヘンナはインドの伝承医学アーユルヴェーダで長く薬草として使われてきた歴史があります。女神ラクシュミが好んだというハーブで、富や幸せの象徴としてメヘンディアートと呼ばれるヘナタトゥー(ボディペインティング)が伝統的に行われています。魔除けや祝福のために植物や文字をモチーフとした装飾的なヘナタトゥーが結婚式の新婦の手足に美しく飾られます。こうした慶事にヘナタトゥーを描く女性美容師は「メンディワリー」と呼ばれています。
《ヘンナ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉 注意:ヘンナは食用ではないため、ティーや料理には使用出来ません。染毛に使用する場合も人によっては皮膚刺激を起こす場合があります。 ハーブの成分:ナフトキノン(ローソン)、フラボノイド、タンニン、クマリン 一般的なハーブに期待される作用:収れん作用による染毛、染色、抗菌、抗炎症
《ヘンナ》ドライハーブの使い方 ◆髪染めに ◆ヘアトリートメントに ◆シャンプー用石鹸に ◆ヘナタトゥーに ◆ハーブ染めに
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