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精油とハーブのプロフィール事典《スパイクナード Spikenard》
![]() 英名:Spikenard スパイクナード(Nardostachys jatamansi)は、インドを原産とするオミナエシ科ナルドスタキス属の多年草です。別名をナルド、ナルデ、ニセインディアンバレリアンとも呼ばれています。ヒマラヤ山脈の標高3000〜5000mの場所に植生し、草丈は10〜50cmほどで8月頃にピンク色の釣鐘形の花を咲かせます。有用部は根茎で独特の香りがあり、原産地では古くからお香や薬草として使われてきました。現在では森林環境の劣化や過剰収穫により、野生のスパイクナードは希少になっています。インドでは伝統医学に用いられ、ヨーロッパでは宗教的な意味を持つ重要な植物として知られてきました。ソロモン王はこの植物を庭園に植えていたとされ、カトリックではこの植物は聖ヨセフの象徴として教皇の紋章に使われてきました。中国で採れるものは学名:Nardostachys grandifloraで、根茎を乾燥させたものは「甘松」(かんしょう)または「甘松香」(かんしょうこう)の名前の生薬として利用されてきました。甘松の名前は産地である四川省の松州と根茎の甘さに由来しています。鎮痛、鎮静、健胃の作用があり、胃痛、食欲不振、慢性の下痢、難産などに利用されてきました。現在は薬用よりも薫香としての利用が大半です。日本の平安時代には沈香や白檀とともに薫物に利用されてきました。独特の香気成分は脾鬱に良いとされ、気分の塞ぎを開くと考えられてきました。スパイクナードの根茎からは水蒸気蒸留法で精油が抽出されます。精油の色は淡い琥珀色〜琥珀色または緑がかった琥珀色で、深みのある土や湿った苔の香り、ウッド調と若干の麝香(ムスク)様の香りがします。香りの印象はベチバーに少し似ていますが、それほどスモーキーではありません。ややカビ臭く、パチュリーやバレリアンに似ているとも言われています。ブレンドではウッド、スパイス、ハーバル、フローラル系とよく合い、重みのある香りで保留剤として香水や香油に用いられます。香りの個性の強さと希少性から単体で用いるよりもブレンドして使用されることの多い精油です。スパイクナード精油には鎮静作用があり、眠りの質を良くして落ち着きと精神の安定性をもたらします。その他にも、人生の最終段階にある人々にとって「手放す」ことへの気づきを促します。ルートチャクラに共鳴する強いグラウンディングの性質があり、瞑想、祈り、霊性のためのワークにふさわしい精油です。
一般的な精油に期待される作用:抗炎症、デオドラント、抗菌、鎮静、解熱、強壮 心への作用:不安や緊張、焦りの気持ちをなだめて、心を落ち着かせ、安らかな眠りに誘います。 ヒーリングの作用:強力なグラウンディングの感覚をもたらし、地球と天国における変革の架け橋となります。 キーワード:祈り、瞑想、神との対話、敬虔 相性の良い精油:フランキンセンス、ゼラニウム、ミルラ、ラベンダー、イランイラン、クラリセージ、ネロリ、パチュリー、ベチバー
◆天然香水に
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