英名:Oregano
学名:Origanum vulgare(オリガナム・ウルガレ)
和名:ハナハッカ(花薄荷)
科名:シソ科
種類:多年草
草丈:約60〜90cm
原産地:ヨーロッパ、アジア
精油の抽出部位:全草
精油の抽出方法:水蒸気蒸留法
精油の香りのイメージ:スパイシーで薬草のようなハーブ調の香り
香りのノート:ミドル
ブレンドファクター:2
精油の成分例:
【フェノール】カルバクロール(14%)
【セスキテルペン炭化水素】β-カリオフィレン(9%)
【モノテルペン炭化水素】ρ‐シメン(3%)
【フェノール】チモール(12%)
【モノテルペンアルコール】リナロール(3%)
【モノテルペン炭化水素】β-ピネン(1.48%)
【モノテルペン炭化水素】シス-オシメン(13.5%)
オレガノ植物画:Wikipedia
オレガノは別名をオリガナムと言い、ワイルドマジョラムの別称になります。種類の多いオレガノですが最も一般的なものはOriganum vulgareです。スパニッシュ・オレガノと呼ばれるものは学名:Thymus capitatusです。地中海地方を原産とするシソ科の草木でヨーロッパでは薬草としての長い歴史を持つハーブです。マジョラムの野草であるオレガノは、ギリシャ語の「山の喜び=オロス・ガノス」に由来します。これは山いっぱいに香り高く生えているオレガノを見つけた昔の旅人によって名づけられたそうです。ハーブは耐寒性を持ち、ブッシュのように力強く繁殖します。花は白〜ピンク色で、愛の女神ビーナスによって授けられた幸せを象徴しています。婚礼の際には花嫁がオレガノを編みこんだ冠を付けました。ヨーロッパでは家具のつや出しと香りづけを兼ねて、オレガノの葉を家具や床にこすりつけて磨いたそうです。乳しぼりの娘たちは、この葉を搾りたての牛乳桶のそばに置いて牛乳の味を良くしたとも言われています。古代エジプトでは沐浴に利用され、古代ギリシャでは魂を鎮めるために墓地に植える聖なる植物として扱われてきました。殺菌と腐敗防止の作用があるため、ミイラ作りにも使用されました。古代ローマ時代の世界最古の料理本「アピキウスの料理書」にはソースを美味しくするスパイスとして記されています。ドライハーブはトマト、チーズ、卵料理等と相性が良く、オムレツ、ピザ、パスタ、煮込み料理などに使用されます。肉や魚の臭み消しを行うのでブーケガルニ(香草束)にもしばしば使われます。ハーブティーはコショウに似たスパイシーな香りと軽い苦味を持ちます。ティーは胃腸を整えるために使用され、油っこい食事の後に飲まれます。精油は花の咲いた草全体から抽出されます。精油には抗ウイルス作用、抗真菌、抗バクテリア作用があり、感染症の予防を行います。精油は刺激性が高いため、限られた対象への使用になります。香りは同属のマジョラムスイートに比べて強く野性的です。
《オレガノ精油》の作用
一般的な精油に期待される作用:刺激、強壮、鎮痛、抗菌、抗ウイルス、抗真菌、去痰、引赤、発汗、抗感染、防腐、殺菌、駆風、去痰、免疫賦活、鎮咳
心への作用:心の強壮作用があります。元気づけ、落ちこみの心、気力がない時に。精神的な疲労を取るのを助けます。
ヒーリングの作用:刺激的なエネルギーを与えます。気力を蘇らせたい時、生気を高めたい時に。野生的なパワーを与えてくれる精油です。
キーワード:パワーチャージ、刺激、復活
相性の良い精油:柑橘系、ハーブ系、スパイス系と相性が良い。その他、ラベンダー・トゥルー、ラベンダー・スパイク、サイプレス、パイン、ジュニパーベリー、フランキンセンス、ローズウッドなど。スパイシーで力強い香りはブレンドのアクセントになります。
禁忌:フェノールを主成分とするため、神経刺激と皮膚刺激の可能性があります。原液使用は避け、肌使用は原則的に1%以下の低濃度で使用します。皮膚に傷のある場合、既往症のある方、敏感肌の方、妊娠中・授乳中の方、2歳以下の子どもへの使用は避けます。
《オレガノ精油》を使ったホームケアの方法
◆うがい、マウスウォッシュに
風邪などの予防にコップ1杯のお水に1滴入れてうがいをするか、マウスウォッシュを作る際に加えます。
◆風邪などの感染症の予防、予後に
乳化剤でオレガノ精油を希釈し、足浴を行います。
◆室内のカビの予防に
消毒エタノールに希釈したオレガノ精油をスプレーにして撒きます。
◆元気、やる気が出ない時に
オレガノ精油とレモン精油の芳香浴を行うか、スプレー水を部屋に撒きます。
《オレガノ》ドライハーブのプロフィール
ハーブの使用部位:地上部(茎、花、葉)
禁忌:妊娠中、関節炎、頭痛の場合は避けます。
ハーブの成分:精油(カルバクロール、チモール)、樹脂、苦味質
一般的なハーブに期待される作用:消化促進、抗菌、強壮
ハーブティーブレンド:ペパーミント、レモングラス、ローズマリー、セージ、ワイルドストロベリー、ネトルなど。シングルよりもブレンドした方が作用が穏やかになり飲みやすくなります。
ハーブティーの浸出時間:3分
ハーブティーの味:スパイシーで軽い苦味と甘味のある味わい
《オレガノ》ドライハーブの使い方
◆消化不良、胃痛、下痢に
シングルもしくはブレンドし、ハーブティーにして飲みます。
◆イタリアン料理、ギリシャ料理、メキシコ料理、ハーブビネガー、ハーブソルトに
風味づけとして使用します。
◆足の臭い、デオドラントに
ハーブバスに加えるか、ハーブの足浴を行います。
◆ごみパックの臭い消しに
ドライハーブを床に撒き、掃除機で吸うと、ごみパック内の臭い消しになります。
アロマとハーブの資格を取得する
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。