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精油とハーブのプロフィール事典《アルニカ Arnica》
英名:Arnica アルニカは、中央ヨーロッパ原産の種子から繁殖するキク科の多年草です。和名の「セイヨウウサギギク」は、長い葉がウサギの耳のように見えることから名づけられました。日本の高山植物「ウサギギク(学名:Arnica unalascensis)」の近縁種ですが、草丈はより大きく40〜60cmまで成長し、5〜8月にかけて芳香性のある大きな黄色の花を咲かせます。種小名のmontanaは「山の」を意味し、山間の酸性の土壌の牧草地に植生します。山に放牧されている羊はケガをすると、自らこの植物の葉を食べると言われ、そのため「転んだ時の万能薬」の俗名があり、人間の打ち身にも利用されてきた有用植物です。花粉はくしゃみを誘発するため「アルプスのタバコ」とも呼ばれています。有用部分は花で、精油(チモール)、脂肪酸、セスキテルペンラクトン、フラバノン配糖体、シリカなど150種以上の成分が含まれています。米国食品医薬品局ではアルニカを毒性のあるハーブとして分類しています。毒性は含有成分の「ヘレナリン」によるもので大量摂取したり濃縮した製剤を使用することで有毒となる可能性があります。経口摂取や粘膜および開いた傷口への塗布は避けてください。
《アルニカ》ドライハーブのプロフィール アルニカは花部をオイルに浸出させた「アルニカオイル」が市販されています。家庭で浸出油を作る場合はドライのアルニカ1に対してベースオイル5の割合です。その他にドライハーブをチンキや浸剤などに利用出来ます。根茎はホメオパシー製剤に使われており、欧米では家庭薬として一般的です。 ハーブの使用部位:花 ハーブの成分:セスキテルペンラクトン(アルニフォリン、ヘレナリン)、フラボノイド 一般的なハーブに期待される作用:鎮痛、消炎、血行促進 禁忌:生の植物に触れると接触性皮膚炎の可能性があります。潜在的な毒性があるため、浸出油や浸剤は粘膜や開いた傷口に塗布しないようにします。キク科アレルギーの方は注意します。フレッシュ、ドライともにハーブティーや料理には使用しません。 《アルニカオイル》基材のプロフィール 花の薬理成分をキャリアオイルに浸出させたオイルは「アルニカオイル」として伝統的に痛みケアなどに利用されてきました。ベースのオイルはサンフラワーオイル、スイートアーモンドオイルなどで通常のオイルトリートメントには使用しません。浸出油はリウマチ、関節炎、静脈炎、打撲、内出血、骨折、虫刺されなどのケアに用いられます。アルニカは神経痛などの内部的な痛みや症状よりも打撲などの外部的な力によって起こったトラブルに対して有用です。継続して使用するオイルではなく、ケガなどに対して応急処置的に利用し、長期使用はしません。 ※上記の禁忌事項を併せて参照。塗布はセスキテルペンラクトンによる皮膚アレルギーの可能性があります。 《アルニカオイル》基材の使い方 ◆打撲、捻挫、内出血のケアに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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