|
精油とハーブのプロフィール事典《ワームウッド Worm wood》
![]() 英名:Worm wood ![]() ワームウッドはヨーロッパ原産のキク科の耐寒性多年草です。別名「アブシント」、「アルセム」、「グリーンジンジャー」と呼ばれています。植物全体が細かい白い毛で覆われており、シルバーグリーンの葉からは独特の強い香りがします。7月〜9月にかけて円錐状の黄色い小花を咲かせます。和名は「ニガヨモギ」で、爽やかな苦味があり、古くから薬用植物として知られてきました。この植物の苦みはエデンの園を追われた蛇が這ったところに生えた草であるからと言われています。そのため、キリスト教徒の間では忌みの植物とされてきました。11世紀のアラビアの医師イブン・シーナは食欲を増進させるとし、中世ヨーロッパではストローイングハーブ(室内に撒き散らすハーブ)にしてこの植物の芳香を利用しました。ワームウッドはリキュールの香りづけに使われており、代表的なものは「緑の魔酒」と呼ばれる「アブサン(アブサント)」です。アブサンはインスピレーションや霊力を掻き立てる薬草酒としてゴッホ、ゴーギャン、ロートレックなどの画家やヘミングウェイ、太宰治などの小説家たちに愛されてきました。元々はフランスの医師が考案したリキュールですがワームウッドの主成分のツヨンには向精神性(陶酔させる)があるため、1915年にフランス政府が販売、製造を禁止しました。現在入手できるアブサン酒はツヨン含有量が10ppm以下で WHO(世界保健機関)によって問題ないとされているものに限ります。日本には江戸時代に渡来し、枝葉を乾燥させたものは「苦艾(くがい)」の名前の生薬として健胃や駆虫に用いられてきました。乾燥ハーブには防虫作用があり、「ワーム(虫)」の「ウッド(木)」の名前もそこから来ています。園芸として庭植えすると虫よけのコンパニオンプランツになります。
ハーブの使用部位:葉、茎 ハーブの成分:苦味成分(アブシンチン)、二酸化ケイ素、ビタミンB、C、精油(ツヨン)
◆防虫モスバッグに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
2012-2025 Copyright (C) Holistic Aroma Academy, all rights reserved.
|