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精油とハーブのプロフィール事典《セイボリー Savoury、Savory》
英名:Savoury、Savory セイボリー(セボリー)は地中海沿岸地域を原産とするシソ科キダチハッカ属の一年草(または多年草)です。イギリス表記は「savoury」、アメリカ表記は「savory」です。属名の「Satureja」はギリシャ神話の半人半獣神サチュロスに由来しています。和名の「キダチハッカ」は、この植物の葉に薄荷に似た強い芳香があり、木立のように密生していることから名づけられました。セイボリーには30種ほどの種類があり、なかでも「サマーセイボリー」と「ウィンターセイボリー」がよく知られています。サマーセイボリーは草丈10〜60cmの一年草で綿毛で覆われた淡い紫色の茎を持ち、夏に淡い赤紫色の花を咲かせます。ウインターセイボリーは草丈が1.5mに成長する多年草で青みがかった淡い紫色の花を咲かせ、サマーセイボリーに比べて強い芳香があります。芳香スパイスとしての評価はサマーセイボリーの方が上ですが、ウインターセイボリーは通年の収穫が可能で、広く流通しています。葉に強い芳香と香味があり、ハーブ療法では生もしくはドライの葉を使用し、収穫は開花時に行われます。古代ギリシャ、ローマの時代からスパイスとして使われ、ペッパーのような風味があり、ペッパーが貴重だった時代には、その代用品として使われてきました。セイボリーは「豆のハーブ」と呼ばれ、インゲン豆、レンズ豆、ヒヨコ豆、エンドウ豆などの料理に良く合います。豆畑にも植えられ、全草から放つ強い芳香は豆の木の害虫除けとなります。消臭作用があるので、卵料理や肉、魚料理の風味付けや臭み消しになります。フランスのプロバンス地方で使われている「エルブ・ド・プロバンス」(herbes de Provence)は、プロバンス産の数種のハーブを束にしたもので煮込みやハーブビネガー、ハーブオイルの風味付けに使います。一般にセイボリー、タイム、ラベンダー、マジョラム、オレガノ、タラゴン、フェンネル、バジルなどが使われています。生の葉は薬味に利用される他、蜂刺されの手当てに葉を揉んで使われてきました。ヨーロッパの民間療法では、お腹のガス出し、下痢、去痰、痛風、リューマチ、尿道結石、喘息発作の鎮静に利用されてきました。17世紀の英国のハーバリスト、ニコラス・カルペパーは、鎮咳や去痰のためのハーブとしてこの葉のシロップを用いました。 《セイボリー》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉 ハーブの成分:粘液質、樹脂、タンニン、精油 一般的なハーブに期待される作用:鎮痙、収れん、駆風、消化促進、去痰、通経 ハーブティーブレンド:ペパーミント、レモングラス、ジャーマンカモミール、タイムなど ハーブティーの抽出時間:3分 ハーブティーの味:ローズマリーやヒソップに似たすっきりと爽やかな味 《セイボリー》ドライハーブの使い方 ◆蜂刺されに ◆料理に
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