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精油とハーブのプロフィール事典《オタネニンジン(朝鮮人参)》
![]() 英名:‐ ![]() オタネニンジンは、中国東北部、朝鮮半島を原産とするウコギ科の多年草です。日本では「オタネニンジン」、「チョウセンニンジン」(朝鮮人参)、「コウライニンジン」(高麗人参)、あるいは単に「ニンジン」の名前で呼ばれてきました。野菜の人参(セリ科)とは異なる別種で野菜よりも薬用植物として利用されてきました。「人参」の名前は、この植物の根が枝分かれして人の姿に見えることが由来です。「オタネ」(御種)の名前は、江戸時代の幕府によって種子が藩に配られ、この植物の栽培を推奨されたことに由来しています。有用部は白褐色の根部分で、地上部は約50〜60cmの高さに成長し、直立した一本の茎に楕円形の葉を付け、淡い緑色の花を咲かせます。根の収穫は秋で傷みやすいため皮を剥いて乾燥させて保存します。この方法で保存したものは「白参」と呼ばれ、生のままの人参は「水参」、皮の付いたまま蒸して乾燥させたものを「紅参」と呼ばれています。オタネニンジンは強壮作用のある薬用植物として数千年の歴史があり「神農本草経」には上薬として記載され、現代では抗ストレス作用のある「アダプトゲン」ハーブとして知られています。韓国ではこの根を両親に贈って健康や長寿を願い、サムゲタン(参鶏湯)などの韓国料理にも用いられてきました。日本には江戸時代に渡来し「人参」の名前の生薬として病後の体力回復、夏ばて、疲労回復などに利用されてきました。「補中益気湯」や「小柴胡湯」などの虚証向きの漢方薬にも使われています。オタネニンジンの根には炭水化物、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど栄養分が豊富に含まれています。特に「ジンセノサイド」というオタネニンジン特有のサポニン群が約40種類含まれており、中枢神経系、末梢神経系の拮抗的な働きを調整し、滋養強壮に役立ちます。根に含まれるサポニンの量は6年目に最大となるので、上質を意味する「6年根」と呼ばれます。ティーの味は独特でやや土っぽく、飲みにくい場合はハチミツを足すか、ミルクで淹れると飲みやすくなります。なお、ジンセノイドには血圧を上げる作用があるため、低血圧の人に役立ちますが、高血圧の人の摂取は避けます。
ハーブの使用部位:根
◆病後、疲労回復、活力増進に
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