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精油とハーブのプロフィール事典《スリッパリーエルム Slippery elm》
![]() 英名:Slippery elm ![]() スリッパリーエルムは、北米原産のニレ科の中型の落葉樹で高さ12〜19mに成長します。時には30mにもなることもあり、大きく広がる枝に10〜20cmほどの長楕円形の葉を付けます。芽は赤みがかった毛で覆われ、春に黄緑色の花を咲かせます。果実は赤褐色の楕円形で、果実内の種子も赤褐色の毛で覆われています。硬い樹皮の内側は赤く、粘液質を含んでおり、水で濡らすとぬるぬるします。この部分が有用部で「スリッパリー(=滑りやすい)」の名前もそれに由来します。属名の「Ulmus」はエルムを意味するケルト語です。「レッドエルム」、「インディアンエルム」とも呼ばれ、ネイティブアメリカンたちは赤い内側の樹皮を剥がして発熱や喉の痛み、傷の手当などに利用してきました。その他にも食肉の保存のためにこの樹皮で肉を巻いて使いました。樹皮は粘滑剤として胃腸の粘膜を保護します。海外ではクローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(IBS)などの炎症性腸疾患にまつわる研究が行われています。粘液質が喉の痛みを和らげるため海外ではトローチやのど飴などに使われています。その他にも軽度の利尿剤や外用として火傷やおできなどの手当てにも使われてきました。現在、スリッパリーエルムは乱伐によって絶滅が危惧されている植物の一つです。国内での流通は少なく、粉末やサプリメント製品で入手する場合は用量の指示を守って摂取します。なお、副作用としてアレルギーの可能性があります。
ハーブの使用部位:樹皮(の裏側)
◆胃腸の粘膜保護に
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