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精油とハーブのプロフィール事典《メリロート Melilot》
![]() 英名:Melilot ![]() メリロート(メリロット、メリロートソウ)は、ユーラシア大陸原産のマメ科の多年草です。和名は「セイヨウエビラハギ」でヨーロッパからアジアにかけて広く分布しています。日本でも江戸時代には品川近辺に植生していたため「シナガワハギ」の呼び名が付けられました。別名の「スイートクローバー」は、この植物の甘い香りに由来しています。メリロートの名前も「meli(ハチ、ハチミツ)」と「lotos(ハス)」に由来し、蜂を引き付ける甘い芳香の優れた蜜源植物です。草丈は1〜1.5mほどで長楕円形のギザ葉を持ち、夏に黄色もしくは白色の蝶のような形の花を多数咲かせます。葉、茎、花、種子の地上部全草が有用部で乾燥させたものはティーの他にウォッカ、グリエールチーズ、煙草の香りづけなどに使われてきました。メリロートの乾燥は完全に行わないと有害物質が発生します。腐った葉から発生したジクマロールという成分は1920年代のカナダやアメリカの牧草地の牛の間で起こった「スイートクローバー病」(牛が出血する病気)の原因となりました。牛の間で起こった奇病の研究はその後に抗凝固薬ワルファリンの製造につながっていきます。メリロートには芳香成分のクマリン、メリロート酸、フラボノイド、サポニンなどが含まれ、クマリン成分は血液凝固を防いで収縮した血管を弛緩させます。血流や静脈系の流れを良くするハーブとして静脈瘤、むくみ、血管炎などに利用されてきました。その他にも頭痛、消化不良、痔核などにも役立つとされています。外用では打撲、捻挫などの外傷に対してパップ剤や軟膏剤として利用されてきました。ただし、クマリンの過剰摂取は副作用となるため、ティーやサプリメントなどでの摂りすぎには十分注意します。日本での「メリロート」と「メリロートエキス」は日本薬局方外生薬に収載されています。
ハーブの使用部位:地上部 ハーブの成分:クマリン、クマル酸、メリロート酸、フラボノイド、サポニン 一般的なハーブに期待される作用:静脈還流促進、リンパ液循環促進、抗炎症 ハーブティーブレンド:カレンデュラ、ジャーマンカモミール、レッドクローバー、リンデンフラワー ハーブティーの抽出時間:ティースプーン1杯を5〜10分浸出させたものを1日3回服用 ハーブティーの味:甘い香りと茶のような淡い味
◆捻挫、打撲に
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