英名:Monks hood
学名: Aconitum(アコニツム)
和名:トリカブト(鳥兜、草鳥頭)
科名:キンポウゲ科
種類:多年草
草丈:約80〜120m
原産地:日本、中国、朝鮮半島
トリカブト植物画:Wikipedia
トリカブトは、キンポウゲ科トリカブト属の総称で日本、中国、朝鮮半島を原産とする多年草です。ドクウツギやドクゼリと並ぶ日本三大有毒植物の一つで毒性はドクウツギやドクゼリよりも強く、毒草の代名詞とも言える植物です。北半球の温帯地域に広く分布しており、日本には約30種が自生し、山地や沢に群落を作っているのが見かけられます。トリカブトの名前は花が舞楽の鳳凰を形どった冠衣装の「鳥兜」に似ていることに由来しています。英名もやはり花の形から「Monks hood」(僧侶の頭巾)や「Helmet flower」(兜の花)と呼ばれています。属名はギリシャ語の「鋭い円錐」を意味する「砥石」の言葉に由来しています。これはこの植物の葉が尖っていることに因んでいます。古代ローマの医師、ディオスコリデスはこの植物の根はサソリを殺すと伝えました。ヨーロッパではトリカブトの強力な毒性は数多くの魔術や幻想的な物語を生んできました。ギリシャ神話ではトリカブトは地獄の番犬ケルベロスのよだれから生まれ、その花は地獄の女神ヘカテの象徴だと言われてきました。トリカブトは魔女のポーション(水剤)にもしばしば含まれています。魔女たちの秘伝レシピである「空飛ぶ軟膏」の材料の一つでもあり、これはおそらくこの植物の持つ局所麻酔と強心の作用から来ていると思われます。トリカブトの毒は狼男の変身あるいは人間に戻すための薬だとも言われています。草丈は1mほどで秋に枝分かれした茎先に兜状の紫色(白、黄、ピンクもある)の花を咲かせます。トリカブトは食用野草のニリンソウやモミジガサなどと間違って採集し、誤食して重篤な中毒を起こす例があるため注意します。主な毒成分はジテルペン系アルカロイドのアコニチンで全草に含まれています。特に根に多く含まれ、ストリキニーネの100倍の毒性があり、古くは狩猟の矢毒や害獣除けにも使われてきました。毒として用いる場合には「ぶす」の名前で呼ばれます。経口摂取すると口中のしびれや手足の麻痺、嘔吐、不整脈などを引き起こし、少量でも死に至る危険な毒草です。植物に触れた手で口に触れても危険で毒は経皮や粘膜からも吸収されるため園芸植物や野草に触れる場合は手袋を必ずつけ、使用後は手と手袋をよく洗います。皮膚に傷のある場合は触れてはいけません。特に野草の場合は他のよく似た植物と見分けがつかない場合があるため、紛らわしいものの採集は避けます。なお、トリカブトの花から採集した蜜や蜂蜜にも毒性があります。毒性の強い植物ですが弱毒処理をしたものは漢方生薬として利用されています。乾燥させた塊根は「附子」(ぶし)や「烏頭」(うず)の名前で漢方処方に用いられてきました。ただし、一般の人が使うべきではない植物のため、自己判断での摂取は絶対に避けてください。
《トリカブト》ドライハーブのプロフィール
ハーブの使用部位:※根(毒があるため一般の人は用いないでください)
ハーブの成分:(毒成分)アコニチン、メサコチニン、アコニン、ヒパコニチン
禁忌:医薬品以外では、いかなる場合もこの植物を内用、外用しないでください。
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