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精油とハーブのプロフィール事典《ホアジャオ(花椒)Sichuan pepper》
![]() 英名:Sichuan pepper ![]() ホアジャオ(ファージャオとも)は、中国原産のミカン科サンショウ属の落葉低木です。和名を「華北山椒」と言い、果皮は「花椒」(かしょう)、「中国山椒」、「四川山椒」と呼ばれる香辛料の一つです。英名は「セシュアンペッパー」、「チャイニーズペッパー」と呼ばれ、日本の山椒(和山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)とは同属異種です。山椒が実、花、葉のすべてを利用するのに対して華北山椒は果皮のみが有用部です。樹高は約7mに成長し、枝には鋭い棘があり、3月〜5月にかけて黄緑色の花を咲かせます。直径4mmほどの果実は、なり始めは緑色ですが7月〜10月頃に赤く熟します。熟した果実はやがて裂けて開き、黒い種子が落下します。種子は利尿や鎮咳を目的に薬用されることがありますが、食用の場合は種子を取り除いて果皮のみを使います。「花椒」の名前は、この熟した実が赤い花のように見えることに由来し、中国では多産や子孫繁栄の象徴とされてきました。麻婆豆腐には欠かせない香辛料で「麻」の文字は、ホアジャオの痺れるような辛味を表し、「麻味」(マーウェイ)と呼ばれています。花椒の持つ痺れるような麻味と唐辛子の持つ鮮烈な辛味(辣味)を合わせて「麻辣」(マーラー)と言い、特に四川料理には欠かすことの出来ない香辛料です。四川料理の「怪味ソース」(かいみ、ガイウェイ、怪味は複雑な味の意味)の材料にも使われています。中国のブレンドスパイス「五香粉(ウーシャンフェン)」(花椒、シナモン、クローブ、陳皮、スターアニスを粉末にしたもの)の材料の一つでもあります。ホアジャオの芳香成分にはリモネン、シトロネラールなどが含まれ、柑橘様の爽やかな香りがします。辛味成分はサンショオールやサンショアミドなどで消化促進、健胃、鎮痛、駆虫などの作用があり、生薬としても利用されてきました。生薬名は「花椒」もしくは「椒紅(しょうこう)」と呼ばれています。中医学では内臓の冷えを取り去り、気血の巡りを良くして身体を温めるスパイスの一つとされてきました。ホルモンバランスを整える作用がありますが、妊娠中、授乳中は控えた方が良いスパイスです。市販品はホール(粒)、粗挽き、粉状などがあり、それぞれ辛味や風味が異なるため料理によって使い分けます。料理の直前にホールを挽くと鮮烈で爽やかな辛味となります。風味が飛びやすいので少量ずつ求めます。
ハーブの使用部位:果皮
◆中華料理に
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