|
精油とハーブのプロフィール事典《コーラ Cola》
英名:Cola、Kola nuts コーラ(コラノキ)は、熱帯アフリカを原産とするアオイ科(かつてはアオギリ科)コラノキ属の総称です。コラノキ属は常緑高木で125種類ほどありますが、特にCola acuminataとCola nitidaには、種子に天然カフェインが多く含まれ、薬用植物として利用されてきました。木の高さは10〜20mほどに成長し、光沢のある革質の葉を付けます。淡黄色で星形の花を咲かせ、咲くにつれて中心のがく部は赤くなります。有用部は栗の実ほどの大きさの赤色〜白色の種子で「コーラナッツ」と呼ばれています。種子には約2〜3%のカフェイン、1〜2%のテオブロミンが含まれ、その他にもカリウム、マグネシウム、カルシウムなどの微量栄養素が含まれています。種子は噛むと強い渋みがありますが、噛んでいると甘くなり、伝統的な嗜好品として愛用されてきました。アルコールが禁じられているイスラム文化においてはコーラナッツは貴重な嗜好品であり、噛む事で空腹感や口渇感を癒し、カフェインによる覚醒作用は疲労回復を助けてきました。そのため、アフリカの熱帯雨林地帯に自生している木でありながら、伝統的にイスラム文化地域へ交易されてきた歴史を持ちます。また、アフリカの特定の国では、結婚式、葬式、子供の命名式、祭事などの重要な場で客人に贈られる習慣があり、コミュニティの親和を高めるためにも使われてきました。特別な場でなくても仲間内でコーラナッツを分け合うのは友情や絆をしめす行為とされています。現代のコーラナッツは炭酸飲料やエナジードリンクの風味付けに使われ、カフェインやテオブロミン成分による新陳代謝の促進や覚醒作用が利用されています。かつては「コーラ」飲料の多くにコーラナッツのエキスが使われていましたが近年の安価な合成カフェインの流通によって以前ほどは利用されなくなりました。けれども、近年の「クラフトコーラ」(手作りコーラ飲料)のブームによってコーラナッツを加えた自家製レシピも見られるようになりました。コーラ飲料はもともとは薬用として販売されきた歴史があり、コーラナッツも伝統的な薬用植物として強壮剤や下痢止め、消化促進剤として利用されてきました。コーラナッツは主にエキスや粉末状で利用され、息を甘くして口臭を防ぐことから飲料の他に口臭抑制剤や歯磨きなどにも利用されています。 《コーラナッツ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:種子 ハーブの成分:カフェイン、テオブロミン、脂質、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど 一般的なハーブに期待される作用:疲労回復、眠気覚まし、口臭抑制、新陳代謝促進 ハーブブレンド:クラフトコーラのブレンド例は下記参照 ハーブの味:強い渋味、噛むと甘くなる 《コーラナッツ》ドライハーブの使い方 ◆クラフトコーラ(手作りのコーラ飲料)の材料に ◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
|
2012-2024 Copyright (C) Holistic Aroma Academy, all rights reserved.
|