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精油とハーブのプロフィール事典《ラベージ Lovage》
![]() 英名:Lovage ![]() ラベージ(ロベージ、ラビジ、ラビッジ、ラベッジとも)は、地中海沿岸を原産(諸説あり)とするセリ科レビスチクム属の多年草です。レビスチクム属の唯一の種で、種小名の「officinale」は「薬用」を表しています。ヨーロッパでは長い歴史のあるハーブで、葉、茎、種子、根が食用されます。ウクライナ、ロシア、ドイツなどでは魚や肉料理には欠かせない香味野菜で、アニス、レモン、セロリ、麝香などを想わせる独特のスパイシーな香りです。甘さがありますが入れ過ぎると苦味が出ます。茎は直立して高さ2m近くに成長し、時には3mになるものもあります。基部の葉は約70cmと大きく、上部になるにつれて葉は小さくなります。葉の形はセロリに似ており、表面は滑らかで光沢があり、若い葉はサラダやスープなどに利用されます。夏の終わりに茎の上端に淡黄色の傘状の小さな花を咲かせ、花後になる種子は芳香成分が豊富でスパイスとして利用されます。薬用となる薄茶色の根は繊維質で40cmほどの長さになります。根にはビタミンK・C、カルシウム、カリウム、マグネシウムが豊富に含まれ、その他にもフラボノイドのケルセチンが特に多く含まれ、民間療法では利尿、胆汁分泌促進、駆風、鎮静、去痰などの作用があるとされてきました。ラベージの優れた薬効については古代ギリシャ、ローマの時代の医師、植物学者たち(ガレノス、ディオスコリデス、プリニウスら)が言及し、喉の痛みや消化を助けるティーとして飲まれてきました。ドイツのベネディクト会修道院長のヒルデガルト・フォン・ビンゲンは、ラベージが咳、腹痛、心臓の不調を和らげるとしました。種子をブランデーに漬けたリキュールは伝統的な冬の飲み物として利用されてきました。ラベージはハリー・ポッターシリーズのなかにも登場し「混乱剤」のレシピの材料とされていますが実際の混乱作用はありません。ケルトの民間療法ではラベージの葉は旅の疲れを癒すために旅行者の靴のなかに入れたり、お風呂に入れたりしました。その他にも、男女の魅力を高める愛のポーション(媚薬)として使われ、ウクライナでは、ラベージをウェディングドレスに縫い付けるとパートナーとの永遠の愛が保証されるとして「ラブグラス(愛の草)」の名前で呼ばれてきました。伝統的な美容法では、煎剤で髪をすすぐと髪を美しくして育毛を助け、髪の匂いを防ぎます。煎剤はオイリー肌やニキビ肌のケアなどにも役立てられてきました。生花や葉茎は室内装飾になり、窓辺に葉付きの枝ごとを吊るすとハエや蚊除けになります。
ハーブの使用部位:主に根 ※その他に種子、葉、茎 ハーブの成分:クマリン、エステル、樹脂、精油 一般的なハーブに期待される作用:消化促進、利尿、去痰、肝臓強壮、抗炎症 ハーブティーブレンド:ローズマリー、レモンバーム、ラベンダー、セージ、ジャーマンカモミール、オレガノ ハーブティーの浸出時間:5分 ハーブティーの味:強いセロリ様の香りとスパイシー、甘味、苦味
◆消化促進に
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