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精油とハーブのプロフィール事典《ホースラディッシュ Horseradish》
英名:Horseradish ホースラディッシュは、和名を「セイヨウワサビ」(西洋山葵)と言い、フィンランド、東ヨーロッパを原産とするアブラナ科の耐寒性多年草です。別名「ワサビダイコン」(山葵大根)、西洋料理の世界では仏名の「レフォール」として知られ、日本原産の本わさびに対する名称の「山わさび」の名前でも呼ばれています。歴史の古い植物で、古代エジプト、古代ギリシャの時代にはすでに食用、薬用に使われてきました。古い時代にはリウマチや結核などのあらゆる病を治すと信じられており「大根は鉛、ビートは銀、ホースラディッシュは同量で金と同じだけの価値がある」とされてきました。ユダヤ教の祭日である「過ぎ越しの祭り」ではエジプトでの苦難を象徴する「苦味のあるハーブ」として食べられてきました。ルネサンスの時代に中央ヨーロッパ、イギリスへと伝わりました。イギリスではビーフや牡蠣料理には必ず添えられるようになり、入植者によってアメリカへと伝えられます。日本にはアメリカを経由して明治時代に伝わり、主に北海道で栽培されるようになりました。草丈は30〜40cmに成長し、先の尖った楕円形の大きな葉を付け、春先に白い花を咲かせます。葉も食用出来ますが苦味があるため、あく抜きをしてから食べます。有用部の根は長細く、白色で強い辛味があり、すりおろして薬味に利用されています。根は12月〜3月にかけて収穫出来ます。根のぴりっとする辛味成分はワサビと同じ「アリルイソチオシアネート」(アリル芥子油)で大根に似た風味があります。ローストビーフに欠かせない薬味でバターと混ぜて肉や魚料理のソースに使われる他に、サンドイッチの薬味としても利用されています。ホースラディッシュはワサビに比べて収穫量が高く、乾燥粉末はチューブ入りのわさびの原料として利用されています。特に「本わさび」と表記されていないワサビ製品の多くには、このホースラディッシュが使われています。辛味成分は唾液の分泌を促して食欲を増進させます。辛味成分は揮発性のため、すりおろしてから時間が経つと風味が消え失せるので早めに食べます。ワサビにも含まれている辛味成分のアリルイソチオシアネートには優れた抗菌作用があり、大腸菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌などの増殖を抑制します。近年では、この辛味成分の持つガンや血栓予防の作用も研究されています。 《ホースラディッシュ》ハーブのプロフィール ハーブの使用部位:根(葉) 《ホースラディッシュ》ハーブの使い方 ◆料理に
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