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精油とハーブのプロフィール事典《柿の葉 Persimmon》
![]() 英名:Persimmon ![]() カキノキは、東アジアを原産とするカキノキ科の落葉小高木です。属名のDiospyros は「神の食べ物」を意味し、果樹として大変親しまれています。果実にはタンニン、カリウム、食物繊維、ビタミンA・Cなどが豊富に含まれ、アセトアルデヒドの分解を促すので二日酔いに良いとされています。国内では北海道を除く全域で栽培され、中国やスペインでも多く栽培されています。英名は「persimmon」ですが海外でも「kaki」の名前でよく知られています。甘柿と渋柿があり、甘柿は渋柿の変異種とされています。古事記や日本書紀にも記載され、奈良時代には渋柿を干したものが食用されていました。木の高さは4〜10mに成長し、枝木は折れやすいため木に登るのは危険とされています。樹を叩くと実がよくつくことから小正月に「成り木責め」(なりきぜめ)という樹を打つ風習があります。樹皮は灰褐色で葉は約10〜15cmで先の尖った楕円形で葉の表面にはつやがあります。雌雄同株で梅雨の頃に淡い黄色の目立たない花を咲かせます。果実は熟すと橙色になり、9月中旬〜12月頃に収穫されます。初春の若葉を乾燥させたものは「柿の葉茶」として知られ、ほのかな甘みとさっぱりとした味で日常的に飲むことが出来ます。柿の葉茶は煮だすと苦味が出るためお湯を注いでから5〜10分蒸らして淹れます。民間療法では「柿葉」(しよう)として風邪、動脈硬化の予防、高血圧に利用されてきました。柿のヘタにはオレアノール酸、ウルソール酸などが含まれ、乾燥させたものは「柿蒂」(してい)の名前の生薬としてしゃっくりや吐き気止めに使われてきました。生の葉には殺菌作用があり、押し寿司の「柿の葉寿司」や、なますなどに利用されてきました。未熟果の渋柿の汁を発酵させた赤褐色の液体は「柿渋」と呼ばれ、カキタンニン成分が多く含まれており防虫や防腐の作用があります。紙の耐水性を高めるので団扇や和傘などに利用され、その他にも染料や防腐用の塗料などに使われてきました。柿渋は民間療法では「柿漆」(ししつ)と呼ばれ、二日酔いや高血圧などに煎じ液が服用され、湿疹やかぶれには希釈した柿渋を患部に塗布してきました。近年では柿渋の持つ消臭作用が加齢臭防止のエチケット剤や石鹸材料などに利用されています。2020年に奈良県立医科大学の研究によって柿渋に新型コロナウイルスの無害化作用があることが発見されています。
ハーブの使用部位:葉
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