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精油とハーブのプロフィール事典《ヒヨス Henbane》
![]() 英名:Henbane ![]() ヒヨスは、ヨーロッパ原産のナス科の有毒の一年草(もしくは二年草)です。世界各地に分布していますが、全草に毒性があるため、日本では主に薬用植物園などで栽培されています。英名をヘンベイン(ヘンベーン)と言い、古代ゲルマンの言葉で「狂った植物」を意味し「幻覚、魔力、奇跡の力」が語源だと考えられています。属名のHyoscyamusは「ブタの豆」を意味し、この植物に幻覚を起こす作用があり、摂取すると人としての理性を失うことを示唆しています。古代ギリシャのアポロン神殿の巫女たちはヒヨスを使って託宣を得たと言われています。中世の時代には幻視をもたらす植物として黒魔術や死者や悪魔の召喚に使われ、浮遊感覚を誘発するので魔女の「空飛ぶ軟膏」のハーブの一つと考えられてきました。民間療法ではマンドレイク、ベラドンナ、チョウセンアサガオとともに麻酔薬として利用され、その他にも伝統的にビールのフレーバーに利用されていた歴史もあります。草丈は50〜100cmほどに成長し、全草に粘性のある腺毛から生じる特有の臭気があります。5月〜9月に咲くロート状の花は灰黄色で暗紫色の網目の脈があります。花後になる果実中の種子にも毒性があります。作用の強いアルカロイド成分を含み、かつては植物製剤としてエキスが利用されてきましたが、現在ではヒヨス中の有効成分を単離抽出して鎮痛や鎮静の薬となる硫酸アトロピンや臭化水素酸スコポラミンなどの製造原料になっています。
《ヒヨス》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉、茎、種子 ハーブの成分:ヒヨスチアミン、スコポラミン、アトロピン、アポアトロピン、スキミアニン 一般的なハーブに期待される作用:※鎮痛、鎮痙、鎮静(一般的な薬草としては用いません) ハーブの味:特異な臭気、強い苦味 ※口に入れないよう注意します。
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