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精油とハーブのプロフィール事典《ダチュラ(チョウセンアサガオ)Datura》
英名:Datura ダチュラ(ダツラ)は、インド、中東、南北アメリカを原産とするナス科の一年草です。和名を「チョウセンアサガオ」と言いますが「チョウセン」は原産地ではなく「外来の」を意味しています。「アサガオ」の名前は花がアサガオに似ていることに由来しています。江戸時代に世界で初めて全身麻酔で乳がんの手術を行った医師の華岡青洲が用いた「通仙散」という生薬の主成分であり、薬用植物であると同時に幻覚症状を起こす危険な毒草です。別名を「マンダラゲ」(曼荼羅華=仏語、色が美しく芳香を放ち、見る人の心を楽しませる花の意味→この植物の幻覚作用を喩えたもの)、「キチガイナスビ」(摂取すると興奮、錯乱状態になることから)とも呼ばれています。全草(葉茎、根、種子、花)に強い毒性があります。日本には江戸時代に薬用植物として伝来し、その後に野生化して全国に分布しています。草丈は1〜1.5mほどに成長し、直立した茎からは多数の枝が出ています。8月〜9月に漏斗状の大きな白色、黄色、紫色などの花を上向きに咲かせます。花には甘い芳香があり、花後に生る膨らんだ果実には短い多数のとげがあり、熟して割れるとゴマに似た灰色の種子が多数はじけ飛びます。成分にトロパンアルカロイドのヒヨスチアミンやスコポラミンなどを含み、副交感神経遮断や麻酔などの製剤に使われることがありますが、毒性が強いため民間で使用すべきではない植物の一つです。ダチュラの中毒症状には口渇、瞳孔の散大、意識の混濁、脱力、倦怠感、眠気、ふらつき、血圧上昇、悪寒、幻覚、心拍・脈拍の促進、中枢神経の興奮、麻痺などがあり、国内でも誤食による事例があります。摂取して30分ほどで中毒症状が起こるため、万が一誤食した場合はすぐに医療手当を受ける必要があります。 《ダチュラ(チョウセンアサガオ)》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:※全草(毒性) ハーブの成分:ヒヨスチアミン 、スコポラミン 一般的なハーブに期待される作用:※一般的な薬草としては用いません。
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