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精油とハーブのプロフィール事典《シロバナヨウシュチョウセンアサガオ Jimson weed》
![]() 英名:Jimson weed ![]() シロバナヨウシュチョウセンアサガオは、北アメリカ、南アジアを原産とするナス科の一年草です。同属のチョウセンアサガオ(ダチュラ)とは近縁種で、日本には明治時代に薬用植物として渡来し、野生化しています。英名の「ジムソンウィード」は、もともとは「ジェームスタウンウィード」で、1676年のアメリカ、バージニア州ジェームズタウンで起きた「ベイコンの反乱」を鎮圧するために派遣されたイギリス軍人らがこの植物を誤って食べ、錯乱様の中毒症状となったことに由来しています。毒性から「デビルズトランペット」(悪魔のトランペット)、「ソーンアップル」(棘のリンゴ)とも呼ばれています。歴史のなかで毒性のある薬草の多くが通過儀礼や託宣に使われてきたように、この植物もまた原産地の北アメリカや南インドでは、宗教儀式に用いられてきました。草丈は1〜1.5mに成長し、茎は直立し、ギザギザした葉は柔らかく、8月〜10月にかけて漏斗状の白色の花を上向きに咲かせます。花には甘い香りがありますが、茎、葉、種子には臭気があります。花後になる棘のある果実には黒い種子が多数含まれ、種子はゴマに似ているため誤食されることがあります。間違って摂取すると、嘔吐、下痢、幻覚、精神錯乱、せん妄、高熱、ひん脈、異常行動、散瞳、羞明(しゅうめい、光をまぶしく感じる)、健忘などの重篤な中毒症状が数日間続きます。海外では誤食による死亡例があります。他のチョウセンアサガオ属と同じくトロパンアルカロイドのアトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンなどを含み、薬用植物であると同時に危険な毒草でもあります。有用部は葉と種子で鎮痛、鎮痙の生薬として種子は「ダツラシ、マンダラシ」、葉は「ダツラ、マンダラヨウ」の名前で利用されてきました。ただし、毒草のため民間で利用すべきではない植物の一つです。
《シロバナヨウシュチョウセンアサガオ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:※全草(毒草) ハーブの成分:アトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミン 一般的なハーブに期待される作用:※一般的な薬草としては用いません。
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