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精油とハーブのプロフィール事典《ザクロ(ポメグラネイト)Pomegranate》
英名:Pomegranate ザクロは、地中海沿岸、インド、南西アジアを原産とするミソハギ科の落葉小高木です。英名の「Pomegranate(ポメグラネイト)」は「種の多いリンゴ」の意味でエデンの園でアダムとイブが食べた「禁断の果実」は、実はリンゴではなくザクロであったとも言われています。「ザクロ」の名前は原産地であるイラン周辺のザクロス山脈に由来しています。「石榴」の字は果実の形が瘤(こぶ)に似ていることから名付けられました。日本には平安時代にシルクロード〜中国を経て薬用植物として渡来しました。幹は自然にねじれる性質があり、そのため幹には瘤が出来やすく、垂れ下がった枝にはトゲが多くあります。葉は光沢のある緑色で5〜6月頃に咲く花は5cmほどで濃いオレンジ色をしています。果実の旬は9月〜11月で、5〜8cmの先が尖った球形で熟すと果皮が割れ、なかにはルビー色に熟した外種皮に包まれた種子がぎっしりと詰まっています。種子の多さから子孫繁栄、多産、子宝の象徴とされ、縁起の良い木として慶事や安産祈願の贈り物にされてきました。旧約聖書や神話にも登場し、ギリシャ神話では果実はアドニスの血から生まれたと言われています。ザクロは特にギリシャ人にとって宗教上象徴的な果実であり、死者を追悼する際の「コリヴァ」と呼ばれる小麦の供物にもザクロの種が飾られています。食用となる外種皮は甘酸っぱく、ゼリーのような食感があり、生食やジュースなどに利用されています。果汁は「グレナデンシロップ」の原料となり、カクテルなどに利用されています。果実にはカリウム、ビタミンC、クエン酸、タンニン、エラグ酸、アントシアニンなどが豊富に含まれ、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きの植物性エストロゲン「エストロン」を含んでいることから「女性の果実」と呼ばれて特に女性の美容や健康に役立つとされてきました。種子からは低温圧搾法でポメグラネイトシードオイル(ザクロ種子油)が得られます。オイルの色はオレンジ色で濃厚な粘性がありテクスチャーは重めです。1kgの種子からわずか100mlしか取ることの出来ない希少で高価なオイルで単体で使用するよりも他のキャリアオイルやクリームベース、ジェルベースなどに少量を加えて混ぜて使用する方が向いています。オイルにはザクロにのみ見られる成分のプニカ酸(オメガ5)が最大で75%含まれており、強い抗酸化作用で肌にハリを与えて肌の再生を助け、弾力性を高めます。特に成熟肌、日焼けした肌、ダメージ肌などのケアに役立ちます。 《ザクロ》ハーブのプロフィール ハーブの使用部位:(食用)果肉 (生薬)樹皮、根皮、果皮 ハーブの成分:カリウム、アントシアニン、タンニン、エラグ酸、クエン酸、ビタミンB1・B2・C・K、エストロン 一般的なハーブに期待される作用:(食用)抗酸化、抗炎症 (生薬)駆虫 ※近年では根皮、樹皮に毒性があるため使用されない。 果実の味:(食用)ゼリー状の甘酸っぱい味、プチプチした食感 《ザクロ》ハーブの使い方 ◆デザートに 《ポメグラネイトシードオイル》基材のプロフィール ポメグラネイトシードオイル(ポメグラネートシードオイル、ザクロ種子油)は、特有の匂いと重めの手触りがあるためアロマセラピーの基材としては単体では使用されません。匂いが気になる場合は他オイルや基材とブレンドして精油を加えると使いやすくなります。手作りコスメなどに少量を加えると贅沢なアンチエイジングのスキンケアとなります。 基材の成分:プニカ酸(最大75%)、パルミチン酸(2〜5%)、ステアリン酸(1.3〜2%)、オレイン酸(6%)、リノール酸(7%)、ガドレイン酸(微量)、没食子酸、エラグ酸、植物ステロール、ポリフェノール 一般的な基材に期待される作用:抗炎症、抗酸化、抗菌、鎮静、抗老化、皮膚再生、保湿 匂い:種子油の特有の香り 《ポメグラネイトシードオイル》基材の使い方 ◆成熟肌、日焼け肌のスキンケアに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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