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精油とハーブのプロフィール事典《ジョンキル Jonquilla daffodil》
英名:Jonquil、Jonquilla daffodil ジョンキル(ジョンキラとも)は、南西ヨーロッパ、地中海沿岸を原産とするヒガンバナ科スイセン属の多年草(球根植物)です。和名のイトバスイセンは葉が糸のように細長いことから、種小名の「jonquilla」も葉が細長い「イグサ」を意味する「Juncus」に由来しています。花の芳香からカオリスイセン、花の色からキズイセンとも呼ばれています。別名をラッシュダッフォディルと呼ばれ、3〜4月にかけて咲く花は中央の副花冠も黄色で大変良い香りがします。スイセン属は全草にリコリン、ガランタミン、タゼチンなどのアルカロイド系の有毒成分を含み、誤食は下痢やおう吐などの中毒症状を引き起こします。草の汁に触れても接触性皮膚炎を起こすので素手で触れないようにします。精油にはこれらの毒性は含まれていませんが他精油と同様に経口摂取は避けてください。日本には江戸時代に渡来し、観賞用に栽培されています。属名のナルキッソスは、ギリシャ語の「麻痺させる」を意味する「narke(ナルケ)」に由来すると言われています。強い自己愛と自惚れを表す「ナルシシズム」や「ナルシスト」の語源であるギリシャ神話の美少年ナルキッソスに因んでおり、この花が下を向いて咲く様子は水面を覗き込んで自らを映しているようだとも言われています。スイセン属には数多くの品種があり、ナルキッソスの種類のなかで神話のもとになったのは白水仙(ペーパーホワイト、学名:Narcissus papyraceus)、ナルキッソス精油が抽出されるのは主に「Narcissus poeticus」の種で、黄水仙(学名:Narcissus jonquilla)から抽出される精油は「ジョンキル」と呼ばれています。ジョンキル精油は花から溶剤抽出法で得られます。1kgのアブソリュート精油を得るのに2500kgの収穫したばかりの手摘みの花が必要なため、希少で高価な精油の一つです。アロマセラピー利用は一般的ではありませんが、鎮痙、抗菌、抗不安などの作用があり、筋肉の痙攣やうつ状態に有用とされています。芳香はナルキッソス精油よりも強く、蜂蜜のように濃厚で粘性があり、精油の色は淡黄色〜琥珀色をしています。精油を抽出するために18世紀から主にフランスのグラース地方で栽培され、芳香は温かみのある甘いフローラルにグリーンのアンダートーン、わずかにタバックが感じられます。芳香の優美さから「芳香の宝石」と呼ばれて伝統的に高級香水に利用され、特にヨーロッパの調香師たちに愛されてきた精油です。魅惑的な香りはストレスを解放して緊張をほどき、心を落ち着かせて穏やかな多幸感をもたらします。 《ジョンキル精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:鎮痙、抗菌、抗炎症、抗不安、高揚 心への作用:不安感やフラストレーション、緊張をほどいて心を落ち着かせ、穏やかな多幸感をもたらします。 ヒーリングの作用:内なる探求と官能の目覚めを促し、自尊感情を高めて神秘的なより高い次元へと導きます。 キーワード:官能、神秘の探求、内面の美 相性の良い精油:ネロリ、ジャスミン、イランイラン、ローズ、パチュリ、ベチバー、スパイクナード、バニラ、レモン、カーネーション、グレープフルーツ、ベルガモット、ミモザ 《ジョンキル精油》を使ったホームケアの方法 ◆アロマペンダントに ◆香水作りに ◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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