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精油とハーブのプロフィール事典《マルーラ Marula》
英名:Marula マルーラ(マルラ)は、南アフリカ原産のウルシ科の高木です。乾燥した暑い地に植生する雌雄異株の木で樹高は18mになるものもあります。属名の「Sclerocarya」は、古代ギリシア語の「堅い種子」を意味し、種小名の「birrea」は、セネガルでの呼び名に由来しています。南アフリカでは重要な植物として樹皮、果実、種子などが民間療法、食用、飲用に利用されてきました。ヒト以外にも野生動物のキリン、サイ、ゾウはマルーラの木、枝、実を好んで食べ、発酵したマルーラの実にはアルコール分が含まれているため、それを食べて酔っぱらった状態になる動物もいます。灰色の班の入った樹皮には20%のタンニンが含まれ、鎮痛、抗炎症の作用があるとして下痢やアレルギーなどに用いられてきました。12月〜3月にかけて熟する実の果皮は黄色い革質で、果肉は白色、茶色の硬い種子が2〜3個入っています。生の果肉にはマルーラ特有の風味と酸味があり、現地では果汁を発酵させたビール風味のマルーラ酒が作られてきました。(日本では植物防疫法により生の果実は輸入出来ません)その他にも南アフリカ名産のクリームリキュール「アマルーラ」(マルーラの実、砂糖、生クリーム)の原料として使われています。種子は軽いナッツの風味で現地で食用されるほか、低温圧搾でオイルが抽出され、スキンケアやヘアケア、ベビーマッサージなどに利用されてきました。マルーラオイルはアロマセラピーの基材としては一般的ではありませんが、手作りコスメやトリートメントオイルとして利用出来ます。シアバターと同じく、購入することが原産国の特に児童を含めた女性たちの社会支援となる基材の一つです。オイルの色は無色から淡黄色、やや粘性のある液体です。室温が20度以下になると油中に粒状の固まりが見られますが手に取ると液体に戻ります。オレイン酸が主成分で安定性のあるオイルとして単体もしくは他のキャリアオイル(ホホバ、セサミ、分留ココナッツオイルなど)とブレンドして利用できます。肌への伸びがよく、べたつくことなく皮膚を保湿します。オイルには抗酸化、抗ヒスタミンの作用があるとされ、皮膚のかゆみや炎症にも利用されています。オイルの保存は冷暗所で、1〜2年以内に使い切ります。禁忌は特に報告されていませんがウルシアレルギーや敏感肌の方は使用前にパッチテストを行ってください。 《マルーラオイル》基材のプロフィール 基材の使用部位:種子 基材の成分:オレイン酸 (70〜78%) 、リノール酸 (4〜7%) 、α-リノレン酸 (0.1〜0.7%) 、パルミチン酸 (9〜12%) 、ステアリン酸 (5〜8%) 、アラキドン酸 (0.3〜0.7%) 、トコフェロール、ステロール、フラボノイド、プロシアニジン、ガロタンニン、カテキンなど 一般的な基材に期待される作用:保湿、皮膚軟化、抗酸化、抗ヒスタミン 匂い:わずかにナッツの軽い香り 《マルーラオイル》基材の使い方 ◆トリートメントオイル、香油、美容液に
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