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精油とハーブのプロフィール事典《ビンロウ Betel palm tree》
英名:Betel palm tree ビンロウは、マレー半島を原産とするヤシ科の常緑高木です。東南アジアに分布し、樹高は10〜20m、時に30mを超えるものもあります。雌雄同株で果実は橙色で5cmほどの長楕円形、熟すと赤色になります。果実の内部には灰褐色の種子が1個あり、断面には大理石のような模様があります。種子は「ビンロウジ」(檳榔子)と呼ばれる生薬で駆虫、健胃、収れんなどの作用があり嘔吐や虫下しに利用されてきました。ビンロウの生産国では種子は噛み煙草のような嗜好品として愛用されてきました。嗜好品としてのビンロウジは一般にキンマ(学名:Piper betle)の乾燥葉に水で溶いた石灰を塗り、種子を包んで口に入れて噛みます。渋みと苦みがあり、唾液との反応によって口の中が赤く染まるので愛用者は主に男性です。ビンロウジには植物アルカロイドのアレコリン、アレカイジンなどが含まれており、タバコのニコチンのように興奮や酩酊の状態を引き起こします。アジアの一部ではかつてビンロウジとキンマは伝統的な結婚式の贈り物でしたが、現在はビンロウジに発がん性があることから愛用者は減っています。噛みカスを唾液とともに吐き捨てると赤い染みになり、台湾では道路に吐き捨てると罰金が課せられます。
《ビンロウ》ハーブのプロフィール 注意:嗜好品としてのビンロウは酩酊感や興奮状態を引き起こし、依存性と発がん性があります。
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