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精油とハーブのプロフィール事典《マンドレイク(マンドラゴラ)Mandrake》
英名:Mandrake、Mandragora マンドレイクは、地中海沿岸地方を原産とするナス科マンドラゴラ属の多年草です。別名「マンドラゴラ」と呼ばれ、古来より魔術や錬金術に関わりが深く、様々な言い伝えのある植物です。空想上の植物と思われることがありますが、実際にある植物で春に淡紫色の花を咲かせ、茎はなく、長い楕円形の葉には特異な匂いがあります。花後は熟すとパイナップルのような香りのする橙黄色の果実となり、果実は有毒でヨーロッパでは「悪魔のリンゴ」、「アフロディーテの黄金のリンゴ」と呼ばれてきました。起源の古い薬用植物として古代エジプトのエーベルスパピルスに記され、古代ギリシャの医師、ディオスコリデスはこの植物の根をワインで煮て麻酔薬とすると伝えました。有用部は根で、二股に分かれた複雑な形が人の姿に似ていることから昔から数多い迷信や俗信を生み、なかでも最も有名なのはこの植物を引き抜こうとすると植物が悲鳴を上げ、それを聞いた人間は発狂するというものです。そのため、引き抜く時には危険を避けるために犬を利用するという言い伝えすらありました。中世ヨーロッパでは悪魔が棲みついた植物、根の形状が男性器を連想させることから媚薬、性的興奮剤、精力剤、不老不死の霊薬、懐妊薬、魔女の空飛ぶ軟膏の材料、悪魔よけ、あるいは多産、幸運、恋愛や富のお守りなど様々に伝えられてきました。これらの伝承はこの植物の根に植物アルカロイドが含まれ、神経毒性から来る幻覚や浮遊感覚、麻酔的作用による産物だと思われます。魔法的で空想を掻き立てるという意味では魅惑的な植物のひとつであり、映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」の薬草学の場面にも登場します。生徒たちはこの植物を引き抜く時には悲鳴を聞かないように耳を覆っています。なお、マンドレイクには薬用植物として使われてきた歴史がありますが有毒植物のため服用は危険につき避けてください。(下記参照) 《マンドレイク》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:根 ハーブの成分:アルカロイド(アトロピン、アポアトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミン、ベラドニン、クスコヒグリン)
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