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精油とハーブのプロフィール事典《ベンゾイン(安息香) Benzoin》
英名:Benzoin ベンゾインは別名を安息香(あんそくこう)と言い、古代から香料として使用されてきました。アラビア語では「スマトラの香」と呼ばれ、この香りを嗅ぐと息(呼吸)が安らかになる事から安息香と名づけられました。現代でもベンゾインは『ベンジャミン』の名前で香水材料として使われています。スマトラベンゾイン(Styrax benzoin)は、マレー半島、スマトラ、ジャワの木から採れ、シャムベンゾイン(Styrax tonkinensis)は、ラオス、ベトナム、中国、タイの木から採れます。産地や品種によって精油成分は若干異なり、香料業界ではシャムベンゾインの方がスマトラよりも上質だとされています。 ベンゾインの精油はエゴノキの木の幹に三角形の傷をつけ、滲みだした樹脂から抽出されます。樹齢が6〜7年になると収穫が始まり、その後収穫は11〜12年まで続きます。ゆっくりと滲みだした樹液が固まったものは小石ほどの大きさの樹脂になり、時には涙の形をしているものもあります。ベンゾイン精油は常温では半固体のため、他精油や溶剤を加えたものが市販されています。冬期はやや固まりやすいためスポイトを利用します。粘性が高くキャリアオイルに溶けにくい性質があります。なお、一般に樹脂を溶剤抽出したものは「アブソリュート」ではなく「レジノイド」と呼ばれます。 《ベンゾイン精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:消毒、収れん、デオドラント、去痰、鎮静、止血、癒傷、加温 心への作用:神経の緊張やストレスがある時、リラックスしたいのに出来ない時などに。甘い香りは心の受容性を高め、固まった気持ちをゆったりとさせます。 ヒーリングの作用:ブロックしているものをほどきます。自分への呪縛など心や魂に抱えていた不要な荷を降ろすのに役立ちます。肩、首、腰部分などに長く溜まって固まりとなっていたブロックを溶解させます。 キーワード:なぐさめる、ほどく、溶かす 相性の良い精油:ローズ、ジャスミン、ラベンダー、イランイラン、フランキンセンス、ミルラ、サンダルウッド、ガルバナム、シスタス、サイプレス、ホーリーフ、ローズウッド、オレンジ、マンダリン 禁忌:肌使用は皮膚刺激の可能性があります。 《ベンゾイン精油》を使ったホームケアの方法 ◆精神的な疲労、緊張感、張りつめた思いに ◆喉の痛み、声枯れ、咳に ◆手のひび割れ、乾燥肌に ◆練り香、香水作りに
《安息香(ベンゾイン樹脂)》インセンスのプロフィール 安息香の樹脂は主に薫香材として神聖な儀式に使用されてきました。金褐色〜赤褐色をした樹脂は手でも砕くことが出来るほど割れやすい性質を持ちます。この樹脂を膏肓やチンキ剤にして湿疹や傷の手当てに利用された歴史があります。古代エジプト人はこの香料を軟膏や香水として使用し、有名な香料「キフィ」の材料としても知られています。キフィは魔を祓い、眠りを促すものとして日没に焚かれました。バニラのように甘い香りは媚薬として用いられた歴史もあり、誘惑的な雰囲気を作り、官能性を高めます。 注意:インセンスとしての安息香は食品ではありません。 《安息香(ベンゾイン樹脂)》の使い方 ◆ポプリ、匂い袋に ◆薫香材、お香に
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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