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精油とハーブのプロフィール事典《ヤロウ Yarrow》
英名:Yarrow ヤロウは和名を「セイヨウノコギリソウ」と言い、ヨーロッパ、アメリカが原産の多年草です。生命力がとても強く、まっすぐに伸びた茎から白〜薄ピンクの小さな花が集合して咲きます。別名「ミルフォイル」、「コモンヤロウ」とも呼ばれています。その他にも、「ブラッドワート」、「カーペンターズウィード」、「ナイツミルフォイル」、「オールドマンズペッパー」、「ノーズブリード」などの多くの呼び名があります。乾燥した葉と花からはセージに似た香りがします。学名の「Achillea」(アキレア)は、ギリシャ神話の英雄アキレスの名前に因んでいます。種小名「ミルフォリウム」はヤロウの葉がノコギリ状に細かく裂けた形をしていることに由来します。歴史の古いハーブで古代ギリシャ人は外傷の手当てにヤロウの葉を使用したと言われています。トロイ戦争でアキレスがこの植物で兵士の傷を癒した事から「兵士の傷薬」の名で呼ばれてきました。フランスやアイルランドでは魔力を持つ神聖なハーブとされ「聖ヨハネのイブの薬草」と呼ばれて病気予防のために門に吊るされました。ケルトのドルイド僧はヤロウの草で天候を占い、古代中国では易占いにヤロウの茎が使われました。アメリカ先住民たちはヤロウの葉を傷や感染症、血止めなどに使ってきました。新鮮な葉は傷口の止血の他にも胃腸のトラブル、解熱、月経過多、血行促進などの目的で使用されてきました。歯の痛みを和らげるために新鮮な葉を噛んで使いました。ヤロウの葉は生でも食用出来、苦味がありますが柔らかい葉はミックスサラダにすると美味しく、ビールの香料として使用されています。ただし、ヤロウの葉を長期や大量に食べるのは避けます。中医学では、腎臓、脾臓、肝臓および全身の気の流れを活性させる植物であるとされ、特に女性にとって子宮筋肉の痙攣を軽減し、月経リズムを整える子宮の強壮剤として利用されてきました。ヤロウの葉の苦みは胆のうに働きかけて胆汁分泌を促進し、消化を良くして胆石が出来るのを防ぎます。乾燥させる働きがあるので、咳や痰などの出る副鼻腔炎の症状を和らげます。カビ、ハウスダスト、花粉などが原因のアレルギー症状を和らげ、インフルエンザ、発熱、風邪の場合には発汗を促して感染症に役立ちます。疲労感、熱を伴う風邪や咽頭炎の時に用いられます。湿疹などの皮膚疾患の治癒の補助として使用されてきました。ティーはビタミン、ミネラルが豊富で栄養補給となるうえ、体内の毒素の排出や解熱を行います。味はやや辛みがあるため、ハチミツなどの甘味を加えるか、他ハーブとブレンドすると飲みやすくなります。西洋ではヤロウを枕の下に置いて眠ると未来の伴侶の夢が見られると伝えられています。根から出る分泌物は他植物を病害虫から守るため、庭植えすると他植物が元気になるコンパニオンプランツです。葉をたい肥や生ごみに入れると、生分解を早める働きがあります。ヤロウの葉と花穂から抽出される精油は「ヤロウ」もしくは「ヤロウブルー」と呼ばれています。ヤロウブルーには抗炎症作用に優れるカマズレンが多く含まれています。抗ヒスタミン作用があり、かゆみを抑えるのに役立ちます。精神性を高め、直感力や霊的なパワーを与えてくれます。香りの好みは分かれますが、少量でも主張のある個性豊かな香りです。 《ヤロウ精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗炎症、鎮痙、発汗、通経、去痰、止血、消毒、抗ヒスタミン、抗カタル、抗アレルギー、ホルモンバランス調整 心への作用:心の疲労、緊張、うつ気味、気持ちがふさぐような時に。閉経期などの女性のホルモンバランスの乱れから来る心理的な状態を和らげるのにも。 ヒーリングの作用:直感力、インスピレーション、霊性を高めます。オーラを補強し、潜在意識から来る否定的な感情の解放を行います。ソウルメイト(魂の伴侶)との出会いを願う人に。リーディング能力、サイキックな能力を開花させたい方に。 キーワード:直感力、潜在意識の解放 相性の良い精油:花系、ハーブ系、樹木系と相性が良い。ラベンダー、イランイラン、ローズ、サンダルウッド、パチュリー、フランキンセンス、ローズウッド、マジョラム、シダーウッド、カモミールローマン、ジャスミン 禁忌:ホルモン様作用のある成分を含むため妊娠中は使用を避けます。神経毒性のあるケトン成分も含むため、けいれんを起こしやすい方は要注意です。肌使用は皮膚刺激性があります。キク科アレルギーの方は使用に注意します。 《ヤロウ精油》を使ったホームケアの方法 ◆消化器系の不調、お腹のひきつるような痛みに ◆月経前緊張症、生理痛に ◆更年期にまつわる不調に ◆アトピーの予防、かゆみ止めに ◆手荒れ、すり傷に
《ヤロウ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉、花 一般的なハーブの成分:精油、クマリン、ラクトン、アミノ酸、ステロール、フラボノイド、タンニン、サポニン、サリチル酸、糖類、シアニジン 一般的なハーブに期待される作用:抗炎症、発汗、止血、利尿、血管拡張、解熱、健胃、利胆、ホルモンバランス調整 禁忌:多量使用すると頭痛やめまいを起こす事があります。 ハーブティーブレンド:ラベンダー、ローズ、オレンジフラワー、レモンバーム、ジャーマンカモミール、エルダーフラワー ハーブティーの抽出時間:3分 ハーブティーの味:スパイシーで辛みのある味わい 《ヤロウ》ドライハーブの使い方 ◆デトックス、風邪、疲労感に ◆疝痛、消化不良に ◆軽いすり傷、火傷に ◆アレルギー、かゆみに ◆更年期にまつわるトラブル、婦人科系の不調に
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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