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精油とハーブのプロフィール事典《ワイルドキャロット(シード)Wild Carrot Seed》
英名:Wild Carrot Seed ワイルドキャロットは、ヨーロッパ、中央アジア原産のセリ科の一年草です。和名を「ノラニンジン(野良人参)」と言い、名前のように繁殖力が旺盛で田畑や道端で自生しています。ニンジンの一種ですが一般的なオレンジ色の栽培種の食用ニンジン(Daucus carota subsp. sativus)とは異なります。草丈は30〜120cmに成長し、シダのような繊細な緑色の葉をつけ、7〜9月にかけて傘状の白色や淡ピンク色の花を咲かせます。種子は熟すと花序は内側に丸まり「鳥の巣」のような形になり「バードネスト」の呼び名となっています。根は食用ニンジンに比べて細く、色は白っぽく、畑や庭に植えるとコンパニオンプランツとして害虫を防ぎ、植物にとって有益な蜂や蝶などを引き寄せます。植物全体(葉、花、種子、若い根)が食用出来、ビタミンC・E、カリウム、鉄分、βカロテン、葉酸、食物繊維などの成分が含まれています。歴史の古い植物でヨーロッパでは有史以前から知られており、アフガニスタンやペルシャを経てヨーロッパに伝わったと考えられています。属名の「carota」はギリシャ語のニンジンを意味する「καρωτόν」または「karōton」に由来しています。ギリシャの哲学者テオフラストス(紀元前371年頃〜287年頃)は、著書『植物誌』の中でこの植物について記述しています。ワイルドキャロットは英国のアン王女のレースの頭飾りに似ていることから「Queen Anne's lace」(アン王女のレース)と呼ばれています。ワイルドキャロットシード精油は乾燥種子から水蒸気蒸留法で抽出されます。ワイルドキャロットから抽出される精油は他にキャロットルートがあり、こちらは白っぽい根部分から抽出されます。その他にもワイルドキャロットの根を植物油に浸して作られるキャロットルートオイルもあり、それぞれの成分組成は異なります。ワイルドキャロットシード精油は無色〜淡いオレンジ色をしており、土っぽさとやや甘みのある独特な香りがします。主な成分はセスキテルペンアルコールのカロトールで、その他α-ピネン、サビネン、酢酸ゲラニルなどが含まれています。香りが独特のため、単体でアロマセラピーに利用されることは少ない精油です。優れた抗酸化作用があり、皮膚の再生を促し、皮膚の張りや弾力性を保たせるのでスキンケアや化粧品では特にダメージ肌、老化肌などに適しています。その他にも肝臓の働きをサポートするため、体内浄化にも役立ちます。 《ワイルドキャロットシード精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗菌、抗炎症、抗真菌、抗酸化、駆風、瘢痕形成、細胞賦活、利尿、肝機能強化、刺激 心への作用:心に溜まった不要なものをデトックスし、ストレス、疲労を取り去ります。心の強壮作用があり、新しいものを生み出すエネルギーを増進させます。 ヒーリングの作用:確かなグラウンディング(安定感)をもたらします。エネルギーを地球にしっかりと根づかせ、今までとは異なる物事の新しい面を見つけられるようになります。 キーワード:デトックス、グラウンディング 相性の良い精油:香りが強く個性的なので少量を加えます。花系、樹脂系、東洋系と相性が良い。ラベンダー、ネロリ、イランイラン、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール、ゼラニウム、ローズ、ベチバー、サンダルウッド、フランキンセンス、ヤロウ、アンゼリカルート、シダーウッド、ヘリクリサム、レモン、クリストマリン 《ワイルドキャロットシード精油》を使ったホームケアの方法 ◆疲れた肌、年齢肌、小じわ、くすみのケアに ◆セルフリンパマッサージに ◆軽い湿疹、皮膚の炎症に ◆デトックスのサポートに
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