英名：Coriander
学名：Coriandrum sativum（コリアンドルム・サティウム）
和名：コエンドロ
科名：セリ科
種類：一年草
草丈：約30〜50cm
原産地：地中海沿岸、西アジア
精油の抽出部位：主に種子（もしくは葉）
精油の抽出方法：水蒸気蒸留法
精油の香りのイメージ：甘いスパイシー調の香り
香りのノート：ミドル
ブレンドファクター：5
精油の成分例：（種子精油）
【モノテルペン炭化水素】α-ピネン（10％）
【モノテルペン炭化水素】カンフェン（1.5％）
【モノテルペン炭化水素】β-ピネン（0.8％）
【モノテルペン炭化水素】サビネン（0.8％）
【モノテルペン炭化水素】ミルセン（2％）
【モノテルペン炭化水素】γ-テルピネン（12％）
【モノテルペン炭化水素】p-シメン（7％）
【モノテルペンアルコール】リナロール（57％）
【ケトン】カンファー（1％）
【モノテルペンアルコール】α-テルピネオール（1％）
【モノテルペンアルコール】ゲラニオール（1〜2％）
【エステル】酢酸ゲラニル（1％）


　　　　　コリアンダー植物画：Wikipedia

コリアンダーは、西アジア原産のセリ科の一年草（もしくは二年草）です。草丈は約30〜50ｃｍに成長し、6月〜7月に傘形状の白〜薄いピンク色の可憐な花を咲かせます。花後は緑色から茶色に変化する小さな種子の房になります。和名の「コエンドロ」は、コリアンダーのポルトガル語である「コエントロ」に由来しています。コリアンダーの名前はラテン語で「トコジラミ」を意味する「koros」に由来し、これはフレッシュの葉が虫の匂いに似ているためで、生の葉の特有の青っぽい香りから「カメムシ草」とも呼ばれています。湿った土地を好み、世界中の温暖地で栽培され、種子と葉に強い香りがあり、古代エジプトの時代から香辛料として利用されてきました。種子は生薬名を「コズイシ」（胡荽子）と言い、食欲増進、健胃、駆風などの作用で知られています。葉は近年の日本でアジア料理ブームとなった「パクチー」で独特の強い香りは好みが分かれます。パクチーはタイの呼び名で、中国では「シャンツァイ」（香菜）と呼ばれています。根にも独特の風味があり、スープや炒めものに使われています。コリアンダーの種子は葉のような独特な青っぽさはなく、甘く爽やかな風味でピクルスやマリネに利用されています。カレーの香辛料にも欠かせないスパイスで三千年以上の栽培の歴史があります。古代ギリシャの医学書や中世ヨーロッパの聖書、初期のサンスクリット語の書物などに記述され、ツタンカーメン王やラムセス2世の墓からはコリアンダーの種子が発見されています。神聖なハーブとして「過越（すぎこし）の祭り」（ユダヤ教徒の祝日）にヘブライ人が食した苦味のあるハーブの1つです。中世ヨーロッパでは媚薬として俗に「（魔女の）惚れ薬」と呼ばれる愛のためのポーション（水剤）に使われていました。民間の言い伝えではコリアンダーは平和と安心をもたらし、永遠の命を吹き込む保護と不死のハーブとされてきました。コリアンダーの葉には豊富なカリウム、β-カロテン、ビタミンB群・C・E・Kなどが含まれ、体内の有害な物質を排出させるキレート作用があるので美容や健康に役立つデトックスのハーブとして知られています。胃腸の状態を整え、食欲増進や腸内ガスを排出します。ただし、食べ過ぎは人によって下痢や腹痛、眠気などを起こすことがあるため注意します。コリアンダーの精油は「種子」と「葉」からそれぞれ水蒸気蒸留法で抽出されます。どちらもアロマセラピーではそれほど一般的ではありませんが、種子精油の方が主に流通しています。中医学的な「気」の観点から捉えたコリアンダーの種子精油は、消化と駆風の作用があり、性質は温・乾性です。胃腸のエネルギーを循環させるので食欲不振、消化不良、腹部膨満、鼓腸に役立ちます。葉の精油には生葉のような独特な強い香りがしますが、種子精油は甘いスパイシー調でわずかにウッディの香りがします。種子精油はリナロール成分を多く含み、神経を強壮させ、衰弱した気、精神疲労、神経の消耗に役立つされています。商業的には石鹸や化粧品、香水の原料、タバコの風味付けなどに利用されています。
 

《コリアンダーシード精油》の作用

一般的な精油に期待される作用：浄化、食欲増進、消化促進、駆風、鎮痙、鎮痛、健胃

心への作用：無気力、不安、緊張、落ち込み、燃え尽き症候群などの状態を癒し、回復のサポートを行います。

ヒーリングの作用：負のエネルギーからの保護およびネガティブな感情のデトックスを行います。２と３のチャクラのエネルギーを強めます。

キーワード：活性、五感の強壮、デトックス、プロテクション

相性の良い精油：クラリセージ、ベルガモットFCF、ジャスミン、フランキンセンス、ネロリ、プチグレイン、サイプレス、ジンジャー、パインスコッチ

禁忌：妊娠中は使用を避けます。セリ科アレルギーの人はコリアンダーの種子精油および葉精油で感作を引き起こす可能性があります。
 

　《コリアンダーシード精油》を使ったホームケアの方法

◆お腹の張り、消化不良に
　低濃度に希釈して腹部に時計回りにマッサージします。

◆サイキックアタックのプロテクション　※精神世界的な使い方
　オーラスプレーを作り、オーラに吹き付けます。
　

　《コリアンダー》ドライハーブのプロフィール

フレッシュのコリアンダーの葉、茎、根には強い独特の香りがあります。タイ料理やベトナム料理には欠かせない香味野菜で生春巻きやガパオライスなどに添えられています。ドライの葉には生葉のような強い香りはありませんが料理のアクセントに使われています。乾燥種子は甘さのあるスパイシーの香りで、カレー料理、肉料理、卵料理などとよく合い、焼き菓子などにも利用されています。

ハーブの使用部位：葉、茎、種子

注意：過剰摂取は人によって下痢や腹痛、眠気を起こす可能性があります。

ハーブの成分：β-カロテン、ビタミンB群・C・E・K

一般的なハーブに期待される作用：消化促進、抗菌、強壮、矯味健胃、去痰、解毒、抗酸化

ハーブの味：（種子）爽やかで甘いスパイシーの味（葉）青っぽい独特の味と香り
 

　《コリアンダー》ドライハーブの使い方

◆料理に
　種子はカレーやマリネなどに、葉はタイ、ベトナム料理などに使用します。

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