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精油とハーブのプロフィール事典《クローブバッド Clove bud》
英名:Clove bud クローブ植物画:Wikipedia クローブバッドは、主にアジアの熱帯地方に見られるクローブの木の花つぼみです。cloveとはラテン語の「calvus」から派生した釘の意です。釘に似た「丁」の形から「丁子」(ちょうじ、丁字とも)と呼ばれています。ドライハーブはスパイシーで強い芳香を持ち、強い香りが遠くまで届くの意味で「百里香(ひゃくりこう)」の別名があります。お線香にも使われる材料で、燃やした煙に殺菌作用があるため、中世ヨーロッパではペスト予防にセージ、タイム、ローズマリーなどの抗菌作用の高いハーブと一緒に使われました。クリスマスの定番の贈物である魔除けのフルーツポマンダー(リンゴやオレンジなどの実に乾燥クローブバッドを刺したもの、香り玉)に欠かせない材料です。フルーツポマンダーは中世ヨーロッパでは感染予防のために使用されていました。強力な抗菌作用を持つことから、病気見舞いをする人はこのポマンダーで鼻や口の周りを覆ったそうです。感染予防だけではなく、魔除けや幸運のおまじないとして、このポマンダーを首から下げたり、腰に吊るしたりしました。クローブバッドはインドネシア産の独特な香り煙草「ガラム」のフレーバーに使用されます。その他にも香辛料ガラムマサラの材料、ハンバーグなどの肉料理の臭み消し、焼きリンゴなどのお菓子のスパイスにも利用されています。お茶に入れると吐き気を鎮めるため、胃のむかつきや二日酔いに有用です。紅茶のフレーバーにもよく使用されます。オイゲノール成分を含む強い香りは虫が嫌い、特にゴキブリ除けに役立ちます。多くの方はクローブバッドの香りから「歯医者さん」を連想するようです。実際の歯科治療においても局部的な歯痛止めとしてクローブバッドの精油やチンキ剤が利用されてきました。中医学では口臭、口内炎などに役立てられていました。日本には5〜6世紀に伝わり、正倉院に宝物として遺されています。クローブの精油は日本刀のさび止めや、鬢付け油(びんつけあぶら=日本髪、髷を結う時の整髪油)の香油として使われてきました。クローブ精油は花蕾(バッド)部分から水蒸気抽出されます。精油には真菌(カビ類)の繁殖を防止する作用があるので、お風呂やトイレ掃除用に、重曹などにブレンドしてハウスキーピングに使用できます。皮膚刺激性が強いためスキンケアには用いられません。なお、クローブの葉から水蒸気蒸留で「クローブリーフ精油」が抽出されます。クローブバッド精油に比べると香りや刺激は穏やかですが、オイゲノールや酢酸オイゲニル成分を含んでいるため推奨希釈率は0.5%です。クローブリーフ精油にも特有のクローブの香りがあり、ウッド調のニュアンスを含んでいます。 《クローブバッド精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗菌、抗真菌、刺激、鎮痛、駆風、消毒、防腐、催淫 心への作用:心が衰弱、疲労した時に心を強化し、力づけてくれます。スパイシーな香りが心と記憶を刺激し、落ち込みや緊張から解放してくれます。失ったやる気、元気が取り戻されます。 ヒーリングの作用:ショックなことがあったり、心がくじけたりしてエネルギー全体が下がっている時に。弱ったオーラの補強としてスプレーなどでオーラ全体に振りかけます。刺激的なパッションを瞬間的に与えてくれます。 キーワード:活性化、刺激、エナジーチャージ 相性の良い精油:花系と柑橘系、特にオレンジとの相性が良い。香りが強いため少量を加えてバランスを見ます。ローズ、イランイラン、マンダリン、オレンジスイート、タンジェリン 禁忌:フェノール成分を多く含むため、神経毒性、皮膚刺激の可能性があります。使用量と濃度に注意が必要です。妊娠中、乳幼児への使用は避けます。 《クローブバッド精油》を使ったホームケアの方法 ◆食中毒、感染予防に ◆口臭、口内炎に ◆水虫予防に ◆感染予防、真菌対策に ◆虫除け(特にゴキブリ除け)に
《クローブバッド》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:花蕾 禁忌:妊娠中、乳幼児の使用は避けます。食品でないハーブクラフト用グレードのものは内用出来ません。 ハーブの成分:精油、タンニン 一般的なハーブに期待される作用:抗菌、抗真菌、消毒、防腐、健胃、鎮痛、催淫、抗酸化 ハーブティーブレンド:オレンジピール、ローズ、オレンジフラワー、カモミールジャーマン、エルダーフラワー、フェンネルなど。その他、紅茶ともよく合います。 ハーブティーの浸出時間:5分 ハーブティーの味:スパイシーでさっぱりとした味わい 《クローブバッド》ドライハーブの使い方 ◆フルーツポマンダー作りに ◆口内炎、口臭防止に ◆クローゼットや靴箱の抗菌、消臭に ◆虫除け(特にゴキブリ除け)に
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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