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精油とハーブのプロフィール事典《ローズヒップ Rosehip》
英名:Rosehip ローズヒップは別名をドッグローズ、イヌバラと呼ばれる野生種のバラです。アンデス山脈のチリやペルーに自生し「モケットローズ」と呼ばれることがあります。和名は「ハマナス」と呼ばれていますが、日本の北海道に見られるハマナス(浜茄子=Rosa rudosa)とは異なる品種です。太い棘のある枝にギザギザの葉をつけ、6月~7月にかけて淡いピンクの花を咲かせます。甘い香りの花は秋には鮮やかな赤い実となります。「ヒップ」は果実の意で、ドライハーブは実部分を使用します。実のなかの70%を占める種子からはローズヒップオイルが低温圧搾法によって抽出されます。未精製のローズヒップオイルはリコピンやβ-カロチンなどのカロチノイド色素を含んでいるため赤みを帯び、精製されたものはごく淡い黄色です。ローズヒップのオイルは伝統的なアロマセラピーの基材として肌の蘇生を目的に、フェイシャルマッサージや美容液等に用いられます。ハーブセラピーで利用するローズヒップの実には豊富なビタミンが含まれ、特にビタミンCの含有量はレモンの20倍にもなります。そのため夏バテや病後の疲労回復に役立ち、紫外線を多く浴びた時、喫煙、アルコールをたしなむ方にも良いハーブです。ローズヒップは含まれるビタミン量の多さから「ビタミンの爆弾」と呼ばれています。美容ではメラニン生成を防ぎ、老化を遅らせ、シミ予防になる等、美肌のハーブティーとして女性を中心に人気があります。とりわけ、ハイビスカスとのブレンドは美容ティーの定番中の定番でサロンティーとしてよく利用されます。ドイツの研究によれば、ローズヒップの持つ抗炎症、抗酸化の作用が関節炎やリウマチに有用だとされています。毛細血管を丈夫にする働きもあります。固いドライの実を細かく粉砕したパウダー状のものは、ホールのものに比べてやや日持ちは短くなるものの、その分抽出しやすくなります。ポプリなどに使用する時は粉砕していないものを選びます。ハーブティーを抽出した後の出し殻はドライトマトに似て甘酸っぱく、ハチミツをかけて食べると美味しいだけでなく便秘の予防にもなります。甘酸っぱい味はハーブジャム、ハニーハーブ、ハーブシロップ作りに適しています。 《ローズヒップ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:実 ハーブの成分:フラボノイド配糖体、リコピン、フラボノイド、ビタミンC・A・B・D・E・K 一般的なハーブに期待される作用:緩下、利尿、収れん、保湿 注意:多量、多用するとお腹がゆるくなる(緩下作用)事があります。 ハーブティーブレンド:ほとんどのハーブと合います。シングルよりもブレンド向きです。 ハーブティーの浸出時間:スプーンの裏で軽く潰して5分 ※粉砕されたものはそのままで3分 ハーブティーの味:ほのかな酸味のあるフルーティーな味わい
《ローズヒップ》ドライハーブの使い方 ◆風邪、疲労時、夏バテ、疲れ目、便秘に ◆美肌、スキンケアに ◆紫外線を浴びた肌に ◆ポプリ、サシェに
ローズヒップオイルはアロマセラピーでの伝統的な基材として長く利用されてきました。特有の匂いと軽い粘性があり、未精製タイプはカロチノイドを含んで赤味を帯びています。リノール酸、リノレン酸が主成分の必須脂肪酸オイルで皮膚に栄養を与え、皮膚の組成や皮膚の弾力性向上に役立ちます。特に乾燥肌や加齢肌、ダメージ肌に適しており、セラムやフェイシャルケアには定評があります。瘢痕形成作用で傷跡や火傷の痕を目立たなくするのに役立ちます。美白に良いとされていますが、ローズヒップティーの飲用と併せて皮膚に用いると効果的です。特有の匂いはブレンド精油を適宜加えることでマスキングされます。精製タイプは香りは少なく、くせがありません。酸化しやすいため、保存は必ず冷暗所で開封後は早めに使い切ります。特有の匂いは酸化臭とは異なりますが、酸化すると劣化した油特有の不快な匂いになるため、瓶内にローズマリー抽出物(RОE)を添加しておくと日持ちが長くなります。 基材の成分:リノール酸(44.1%)、リノレン酸(33.9%)、オレイン酸(13.9%)、パルミチン酸(3.5%)、その他(リコピン、トコフェロールなど) 一般的な基材に期待される作用:保湿、皮膚軟化、瘢痕形成、抗炎症 匂い:特有の種子の匂い 《ローズヒップオイル》基材の使い方 ◆乾燥肌、加齢肌のトリートメントオイルに
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