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精油とハーブのプロフィール事典《レモンバーベナ Lemon verbena》
英名:Lemon verbena レモンバーベナはチリとアルゼンチンを原産とする灌木です。薄緑色の葉を持ち、淡い紫〜白色の小さな花を枝先に咲かせます。別名を「レモンビーブラッシュ」、あるいは単に「バーベナ」と表記されることもありますがバーベナ (Verbena officinalis、バーベイン) とは異なる植物です。バーベナの言葉には「祭壇に祀る草」の意味があり、魔除けを行う聖なるハーブとして知られてきました。種小名のキトリオドラは「レモン様の」に由来しています。レモンバーベナは香水の原料に使われた事から「香水木」(コウスイボク)の和名があります。 明治末の日本でコレラ除けとして使われた事から「防臭木」(ボウシュウボク)の名でも呼ばれました。香りが良いためヨーロッパではフィンガーボールに生の枝を一枝挿すなどして利用されています。レモンバーベナのティーは精神的な疲労感を癒し、気分の落ち込みなどを助け、消化を促進し、腸内ガスを追い出します。特に精神的なストレスから来る消化器系の弱りに良いお茶です。芳香の良さから「ハーブティーの女王」と呼ばれ、フランスではカフェや家庭で「ヴェルベーヌ」の名前で知られ、仕事を終えた夕方以降に飲む定番のティーです。レモン様のさっぱりとした香りと味は夏のティーとしても好まれています。日常的なティーの他にもハーブスチームやハーブボール、ハーブバス、ポプリやサシェなどによく使用されています。レモンバーベナの精油は葉から水蒸気蒸留で抽出され、副次的に得られるハイドロゾルもアロマセラピーで用いられています。精油の色は緑がかった淡い黄色でさらりとしており、シトラス、バルサム、ミント、フルーティー、グリーン、ウッディなどのノートとよく調和します。聖なるハーブから抽出された精油として古代エジプトでは「イシスの涙」と呼ばれていたそうです。レモングリーンの香りは気持ちを前向きにさせ、特に不安な気持ちや落ち込みに対して役立ちます。実際にこの香りを嗅ぐと脳への血流が増加するという研究が報告されています。多くの人に好まれる爽やかな香りは伝統的な香水作りに使われてきました。抗菌性があるためハウスキーピングに用いると爽やかな香りで家のなかを衛生的に保ちます。蚊(幼虫、成虫ともに)に対する忌避作用も研究されており、市販のアンチモスキート製品に使われています。鎮痛作用があるため筋肉痛などの痛みケアなどにも利用できますが、皮膚刺激があるため低濃度で希釈して使います。 《レモンバーベナ精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗不安、抗うつ、鎮痛、昆虫忌避、抗菌、抗真菌、気分高揚、消化促進 心への作用:気分をリフレッシュさせ、明るく元気づけます。心に刺激を与え、集中力を高めます。苛立ち、怒りを鎮めます。 ヒーリングの作用:バラバラになっている状態を修復し、再生のための力を与えます。暗鬱、閉塞した状況に一筋の光をもたらします。新鮮なエネルギーを呼び込み、感情の憂いを取り去って深呼吸を誘導します。 キーワード:癒し、再生、暗闇に射す光 相性の良い精油:ベルガモットFCF、ベルガモットミント、ライム、ローズマリー、ペパーミント、ユーカリグロブルス、ピンクグレープフルーツ 禁忌:肌使用は皮膚刺激に注意し、希釈濃度は1%以下を推奨とします。乳幼児への使用を避けます。 《レモンバーベナ精油》を使ったホームケアの方法 ◆落ち込み、不安、自信の喪失に ◆筋肉痛、痛みケアに ◆蚊除けスプレー、室内衛生に ◆香水作りに 《レモンバーベナ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉 ハーブの成分:精油、苦味質、タンニン、配糖体 一般的なハーブに期待される作用:鎮静、鎮痙、緩和、消化促進、解熱、駆風 ハーブティーブレンド:何にでも良く合います。 ハーブティーの浸出時間:3分 ハーブティーの味:レモン様の爽やかな風味 《レモンバーベナ》ドライハーブの使い方 ◆消化不良、吐き気、腸内ガスに ◆リフレッシュ、リラックスに ◆熱冷ましに ◆スキンケアに ◆ポプリ、サシェ、ハーブピローに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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