英名:Sweet Violet
学名:Viola odorata(ビオラ・オドラータ)
和名:ニオイスミレ(匂い菫)
科名:スミレ科
種類:多年草
草丈:約20m
原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア
精油の抽出部位:葉
精油の抽出方法:溶剤抽出法
精油の香りのイメージ:やや重みのあるグリーンフローラルの香り
香りのノート:ミドル〜ベース
ブレンドファクター:4
精油の成分例:
ノナジエナール
パーモン
ヘキサノール
ベンジルアルコール
オイゲノール
イオノン
ビオラケルセチン
バイオレット植物画:Wikipedia
英名ではスイートバイオレット、その他にもイングリッシュバイオレット、リトルフェイセスなどの名前でも知られています。12月から春にかけてほんのりと甘い香りする白、ピンク、青、紫色の花を咲かせます。可愛らしい花はドライフラワーや押し花、コサージュなどに利用され、お菓子の飾りつけにも用いられます。香りが良い事からヨーロッパでは昔から化粧品、リキュール、砂糖漬けなど様々なものに加工されてきました。バイオレットの花の青紫色は聖母マリアのマントの色であり、謙虚さや誠実さを表わすシンボルカラーです。昔のヨーロッパでは死者の手向けに墓石にバイオレットの花を撒く習慣がありました。ナポレオンの妻ジョゼフィーヌが愛した香りとしても有名です。ペルシャではイブン=シーナの時代から呼吸疾患のためのシロップに加えられていました。
バイオレットリーフのアブソリュート精油は暗緑色の粘性のあるオイルです。用途はアロマセラピー目的よりも香水での使用がほとんどです。「他の精油と置き換えることの出来ない」と表現されるバイオレットリーフの価値あるグリーン調は天然香水の仕上がりに春の緑のような優美さを与えます。葉から抽出されていますがフローラルが基調にあり、重みのある芳香成分α-イオノンやβ-イオノンを含み調香の持続時間を高めます。2300kgのバイオレットリーフから抽出されるアブソリュートの量は1kgに過ぎないため高価な精油のひとつです。粘性があるためホホバオイルで10%程度に希釈された精油も市販されています。少ないケースですがセラピー目的で使用する場合には恐怖の克服や強迫観念のリリースや愛着感情の不和が原因の喘息にも使用されることがあります。その他にもペットロスや愛する人との死別の辛さを和らげ、悲しみを癒す性質があります。
※低温で固まる性質があるため、その場合は手で温めてからスポイトで吸い上げて使います。
《バイオレットリーフ》精油の作用
一般的な精油に期待される作用:鎮静、緩和、高揚
心への作用:心に受けたショックや苦痛を和らげ、臆病さをなだめます。
ヒーリングの作用:新しい力を吹き込み、成長を助け、前に進むエネルギーをもたらします。
キーワード:再生、安定、春の訪れ
相性の良い精油:ローズ、チューベローズ、レモン、クラリーセージ、グレープフルーツ、マンダリン、バジル、ジャスミン、サンダルウッド、クローブ、ベイ、シナモン、ゼラニウム、ラベンダーなど。
《バイオレットリーフ》精油を使ったホームケアの方法
◆天然香水、練り香に
天然香水や練り香に他精油とブレンドして加えます。
◆ペットロスなどの悲嘆感情に
トリートメントオイルに希釈して胸元に塗布するかアロマペンダントに加えます。
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