|
精油とハーブのプロフィール事典《バルサムペルー Balsam Peru 》
英名:Balsam Peru バルサムペルーは「トルー(トルーバルサムノキ)」(学名:Myroxylon balsamum )と呼ばれる南アメリカ原産の木から派生した植物です。バルサムペルー(Myroxylon pereirae)は、トルーよりも標高の高い場所に植生する高木で成長すると30mになるものもあります。中央アメリカと南アメリカに分布する植物で「バルサムペルー」の名は、かつてこの樹脂がペルーから出荷されていたことに因んでおり「ペルー産のバルサム」の意味ではありません。現在では大半が中米のエルサルバドルに野生しています。樹木は芳香性の樹脂を多く含み、ベンゾインやバニラのような甘い香りがするため食品や飲料、酒類や煙草のフレーバー、化粧品や香水、サニタリー用品などに広く利用されています。精油は幹にV字形の傷をつけて、しみ出る樹脂から溶剤抽出法もしくは水蒸気蒸留法で抽出されます。樹齢を経た古木からは品質の良い精油が採れます。精油は琥珀色でベンゾインやバニラのように甘く、濃厚なバルサムの香りがします。南アメリカの伝統療法ではリウマチ、風邪、熱などの症状に対して使われ、インドでは利尿や止血に利用されていました。その他に、傷の消毒や手荒れなどのスキンケアにも使われてきました。芳香はエステル成分を含んでおり、緊張を和らげるのに役立ちます。エネルギー的には火のエレメントと金属の性質を持つと考えられています。溶剤抽出法によるバルサムペルー精油は「レジノイド」と呼ばれ、黒に近いほど色が濃く強い粘り気があります。純然のレジノイドは常温で半固形ですが市場には安息香酸ベンジルやベンジルアルコールなどの溶剤で希釈された安価品も出回っています。レジノイドタイプは水蒸気蒸留法の精油に比べると香りに土っぽさがあり、バニラ様の甘さは少なく、価格は安価です。レジノイドタイプは皮膚に対する感作性があり、接触性皮膚炎(かぶれ)を起こしやすいため皮膚塗布には注意が必要です。そのためトリートメントなどの利用はあまりされず、主に芳香浴、ルームスプレー、オリエンタル調の天然香水やキャンドルなどに利用されています。温かみのある香りは蜜蝋キャンドルの香りづけに加えると、火熱によってエネルギーが拡散され、瞑想的な雰囲気を作り出します。なお、水蒸気蒸留法のバルサムペルー精油に関しては皮膚感作は起こりにくいと考えられています。 《バルサムペルー》精油の作用 一般的な精油に期待される作用:消毒、抗菌、抗炎症、緩和 心への作用:緊張をほどいてリラックスさせます。 ヒーリングの作用:心と魂に温かみを与え、柔らかいエナジーを作ります。 キーワード:温かみ、ほどく、なだめる、溶かす 相性の良い精油:ブラックペッパー、ジャスミン、ラベンダー、パチュリー、プチグレイン、サンダルウッド、ジンジャー 禁忌:特に溶剤抽出法による精油は接触性皮膚炎(かぶれ)を引き起こす可能性があるため、皮膚使用には注意が必要です。
《バルサムペルー》精油を使ったホームケアの方法 ◆芳香浴、エアフレッシュナーに ◆天然香水に ◆みつろうキャンドル作りに
|
2012-2024 Copyright (C) Holistic Aroma Academy, all rights reserved.
|