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精油とハーブのプロフィール事典《オスマンサス(金木犀)Osmanthus 》
英名:Osmanthus オスマンサス植物画:plantillustrations.org オスマンサスは和名をキンモクセイと言い、中国南部原産のモクセイ科の常緑小高木です。ギンモクセイの変種で沈丁花、梔子と並ぶ日本の三大芳香木の一つです。金木犀の名前は灰褐色の樹皮が「犀」(さい)の足に似ていることと銀木犀の花の白色に対して花が金色(橙色)であることに由来しています。属名の「Osmanthus」は、ギリシャ語の「香り」と「花」を、種小名の「fragrans」は「芳香のある」、変種名の「aurantiacus」は「橙黄色の」を意味しています。別名を「桂花」(けいか、かつらばな)と言い、花の香りはギンモクセイよりも強く、遠くまで拡散するので「千里香」(せんりこう)と呼ばれています。日本では庭木や街路樹として植栽され、樹高は3〜6mに成長します。濃緑色の葉は革質で裏側がやや黄色く、秋に香りの良い橙色の小さな花を密集して咲かせます。冬に結実し、熟した実は紫色になります。雌雄異株ですが日本には江戸時代に雄株のみが渡来したため、国内では実を結びません。有用部の花は咲くととすぐに枯れてしまうので開花とともに収穫されます。芳香は桃や杏を想わせる甘くフルーティで非常にエレガントな香りです。ただし、日本での金木犀の花の香りは昭和の時代に消臭目的でトイレ付近の庭に植えられていた事やトイレの芳香剤に利用されていたことから、年代によってはこの花の香りは「トイレ」を連想させることがあります。乾燥花は生薬名を「モクセイ」と言い、抗炎症、鎮静、健胃、精神安定などの作用があり、胃炎、歯痛、低血圧、不眠などに利用されてきました。乾燥花を白ワインに3年間漬けたものは「桂花陳酒」(けいかちんしゅ)と呼ばれ、楊貴妃に愛された美容酒として知られています。花茶は「桂花茶」と呼ばれ、シングルでも、白茶、ウーロン茶、紅茶、緑茶などのフレーバーティーにしても相性が良く、甘い香りを楽しむことが出来ます。魔法的世界では古来より月や自然治癒力と関連付けられ、花やその香りはネガティブな影響から守るためのお守りやお呪いに使われてきました。オスマンサスの精油は花から溶剤抽出法で得られます。1kgの精油を得るのに3000kgの花が必要なため、非常に高価かつ希少な精油の一つです。熟した桃や杏を想わせるリッチで甘いフルーティーフローラルの香りに、わずかなレザリックと干し草の芳香が含まれています。芳香成分は、β-イオノン、リナロール、γ-デカラクトン、リナロールオキシド、cis-3-ヘキセノールなどで、多くの成分からなる複雑な組成でシングルでもロールオン香水などに役立てられます。価格と希少性から一般的なアロマセラピー利用は少なく、主に天然香水に用いられ、調香師の間で愛用されてきました。緊張や不安をほどいて、心を慰め、気持ちを高揚させ、喜びと多幸感をもたらす典型的な花精油です。 《オスマンサス・アブソリュート精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:芳香性健胃、鎮静、高揚 心への作用:心を慰めて幸福感や喜び、前向きな思考をもたらします。 ヒーリングの作用:エネルギーが枯渇した時の回復を行い、ハートのチャクラを開いて慈悲深さや自己啓発をサポートします。 キーワード:幸福感、高揚、慰め 相性の良い精油:スイートオレンジ、バニラ・アブソリュート、ローズ・オットー、マンダリンレッド、キーライム、ヘリクリサム、レモン、ミモザ・アブソリュート、ネロリ 《オスマンサス・アブソリュート精油》を使ったホームケアの方法 ◆アロマペンダントに ◆香水作りに
ハーブの使用部位:花 ハーブの成分:精油、カロテノイド、ロウ質 一般的なハーブに期待される作用:鎮静、抗炎症、整腸、健胃 ハーブの味:杏や桃のような甘く芳醇な味と香り 《キンモクセイ》ドライハーブの使い方 ◆花茶に
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