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精油とハーブのプロフィール事典《セサミ(ゴマ) Sesame》
英名:Sesame セサミはインドを原産とするゴマ科の一年草で紀元前14世紀の古代インドやエジプトですでに栽培されていた歴史の古い植物です。種子はツタンカーメンの墓からも発見され、古代の聖書や医学書にも記述されてきました。ゴマの「ゴ」は「油」を、「マ」は「種子、実」を意味しています。草丈は1mを超え、8月に青・赤・黄色みを帯びた白い花を咲かせます。花後は多数の種子を含むさや状の実となり、種子は熟すと子房から自然にこぼれ落ちます。その様子から「開け、ゴマ」のアラビアンナイトのお話にある扉の物語が生まれたようです。光沢のある種子の多くは食用の胡麻や胡麻油として利用されています。中東や地中海地域では「タヒニ」と呼ばれる調理用のゴマペーストや「ハルヴァ」と呼ばれる胡麻と砂糖、香辛料などを練り合わせたお菓子が作られてきました。ゴマ和えや胡麻油の天ぷらなど、日本人の生活にも深く根差している馴染み深い胡麻ですが国内に流通しているゴマの多くは輸入品で、現在の主産地はミャンマー、インド、中国 、エチオピアなどです。種子の外皮によって白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマなどに分類されています。日本でも胡麻植物は縄文時代の遺跡から種子が発見され、奈良時代にはすでに栽培されており食用や燈油に利用されていました。栄養価が高く滋養強壮の生薬として用いられ、胡麻油は切り傷や皮膚のただれに「膏薬」として利用されてきました。種子はカルシウム、マグネシウム、鉄、リン、亜鉛等のミネラルやタンパク質、食物繊維、ナイアシン、ビタミンA、B1、B2、B6、Eや葉酸など栄養分が豊富で、天然の抗酸化物質のリグナンである「セサミン」や「セサモリン」が含まれています。黒ゴマの皮部には抗酸化物質のポリフェノールが含まれています。種子中にはオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸などの脂肪酸が約50%、蛋白質約20%、含水炭素10%が含まれています。ゴマ種子は含油率が50%以上と収油率が高く、それが転じて「ゴマすり」の言葉になりました。食用油では低温圧搾された煎りごまは香ばしい味と香りの茶色の焙煎ごま油に、未焙煎ゴマを精製したものは淡い黄色の上品な太白油や白ごま油になります。キャリアオイルとして外用されるのは最上級品である未焙煎の白ゴマ油をろ過した淡黄色のクリアなオイルです。わずかに軽いゴマの香りと軽い粘性があり、皮膚によく伸び、そのままマッサージオイルとして使用出来ます。 《セサミオイル》基材のプロフィール アロマセラピー基材としてのセサミオイルはトリートメントオイル、クリーム、石鹸、バームなどに広く使用出来ます。ハーブの浸出油やアーユルヴェーダ施術では定番の植物油です。酸化しにくいため、サロンなどで行う「温めて使う」オイルマッサージにも適しています。 基材の成分:オレイン酸(35〜50%)、リノール酸(35〜50%)、パルミチン酸(7〜12%)、ステアリン酸(3.5〜6%)、(微量成分)パルミトレイン酸、エイコセン酸など 一般的な基材に期待される作用:保湿、抗炎症、瘢痕形成、抗酸化 匂い:ゴマの軽い香り 《セサミオイル》基材の使い方 ◆トリートメントオイル、香油に
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