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精油とハーブのプロフィール事典《クロモジ》
![]() 英名:‐ ![]() クロモジは、日本原産のクスノキ科クロモジ属の雌雄異株の落葉低木です。里山によくみられる木で樹皮に黒い斑点があるので別名を「クロキ」と呼ばれています。枝を折ると独特の良い芳香があり、樹皮を噛むと甘い香りがします。そのため、樹皮は昔から高級な楊枝や箸の材料に使われてきました。クロモジの楊枝の先端を房状にしたものは「ふさ楊枝」(現代の歯ブラシ、歯間ブラシのようなもの)として口中の衛生に使われてきました。「クロモジ」の名前は、樹皮の皮目が文字のように見えることから、あるいは宮中の女房言葉の「もじ」から来ているなどの説があります。日本全国に分布し、地方によって呼び名が異なります。古今東西を通じて芳香のある木は、神の木、霊力の宿る木とされ、東北では猟師が狩りの獲物の一部をこの木の枝に刺して神に供えました。そのため、この地方では「鳥木」(とりき)と呼ばれています。木の高さは2〜5mほどに成長し、幹は茶褐色、枝は緑色で春に目立たない黄緑色の花を咲かせます。葉は晩秋に黄色く紅葉し、秋に小さな黒い実を付けます。新芽や紅葉の美しさから樹木は和風の植栽にも利用されています。クロモジの枝葉からは水蒸気蒸留法で精油やハイドロゾルが抽出されます。かつては黒文字油として海外に香料として輸出され、香水や石鹸などに利用されてきました。クロモジ精油は近年、和精油のひとつとしてアロマセラピー界で注目されています。リナロールが主成分で花のような芳香とスパイシー、ウッディが混じり合い、ローズウッド精油に似ています。精油は抗菌作用があり、感染予防に役立てられます。クロモジは「烏樟」(ウショウ)、「釣樟」(チョウショウ)の名前の生薬として民間療法に用いられてきました。根皮には胃腸を整える作用があり、枝葉は神経痛、関節痛、リウマチなどの入浴剤として利用されてきました。クロモジのお茶には鎮静作用があり、すっきりとした木の香りのなかにスパイシーさと花の甘さを感じます。熱湯を注ぐと淡いピンク色となり、目を愉しませます。
一般的な精油に期待される作用:鎮静、抗菌、抗ウイルス、消炎、抗感染 心への作用:リラックスとリフレッシュの作用を併せ持ち、心を清浄に保たせます。 ヒーリングの作用:意識を中心に集め、エネルギーのバランス調整を行います。 キーワード:センタリング、バランス 相性の良い精油:ゼラニウム、スコッチパイン、スプリュース、レモン、ライム、マンダリン、フランキンセンス、ティートリー、カユプテ、コパイバ、クローブ
◆室内の抗菌芳香浴に
ハーブの使用部位:枝葉、根皮
◆リラックスティーに ◆ハーブバス、ハーブスチームに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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