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精油とハーブのプロフィール事典《ヒハツ Long pepper》
![]() 英名:Long pepper ![]() ヒハツは、インド北東部を原産とするコショウ科のつる性の常緑植物です。別名をインドナガコショウ、フィファチ、ピパーチ、ヒバーツなどとも呼ばれています。果実にはコショウのような風味があり、スパイスとして利用されてきました。つる性の木本で2〜4mほどに成長し、若い茎は短い柔毛に覆われています。雌雄異株で多数の果実が茎につき、未成熟果を乾燥してパウダー状にしたものがヒハツパウダーとして流通しています。沖縄で「ピパーチ」(島胡椒、ジャワナガコショウ)として知られる香辛料も一般にヒハツと呼ばれていますが同属のヒハツモドキ(P. retrofractum)になります。「ペッパー」(胡椒)の語源はサンスクリット語でヒハツを意味する「pippali」に由来し、原産地のインドでは伝統医学のアーユルベーダの薬用植物として利用され、チベットのユナニ医学にも長く利用されてきました。アーユルベーダやユナニ医学では果実の他に根や茎も使われてきました。主な有用部は果実で風味はペッパー(Piper nigrum)に比べてやや辛く、シナモンのような甘く爽やかな香りがします。刺激的な辛味成分はアルカロイドのピペリンで食欲増進、血流改善、代謝促進などの作用があるとされています。ヒハツは紀元前にギリシャに伝えられ、ヒポクラテスやテオフラストスによってその薬効が伝えられました。日本には奈良時代に中国から伝来し、薬用植物として正倉院に保存されてきました。乾燥パウダーは爽やかで刺激的な香辛料として肉料理やカレーの風味付け、沖縄そばの薬味などに利用され、その他にもモロッコの伝統的なスパイス「ラセラヌー」(カルダモン、ナツメグ、ヒハツなどの混合スパイス)には欠かせない材料の一つです。料理以外にも身体を温めるヒハツミルク(温めた牛乳にハチミツとパウダーを加えたもの)やチャイのフレーバーなどに利用されています。
ハーブの成分:ピペリン、チャビシン、ピペルロングミン、精油(β-カリオフィレン、ペンタデカン、ビサボレンなど) 一般的なハーブに期待される作用:消化促進、血流改善、代謝促進、抗菌 ハーブの味:ピリッとする胡椒の味、シナモン様の爽やかで甘い香味
◆料理に
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