|
精油とハーブのプロフィール事典《タイム Thyme》
![]() 英名:Thyme ![]() ヨーロッパでハーブとして長年愛用されてきた多年生植物です。小枝に小さな葉をたくさんつけ、夏の盛りにピンク色の花を咲かせます。花にはミツバチや蝶が多く集まります。タイムの名前は勇気や気概に由来し、そのため「あなたはタイムの香りがする」という言葉は特に女性から男性に対する最高の賛辞であったそうです。タイムの名は人間の体内で免疫と関わる胸腺(Thymus)部分がタイムの種子束の形に似ているという説もありますが、別説には胸腺がタイムに似た香りがするからとも言われています。タイムは生育場所によって内容成分が異なるため、複数のケモタイプ(CT=化学種)があり、成分によって6種類(チモールタイプ、カルバクロールタイプ、ゲラニオールタイプ、テルピニルタイプ、ツヤノール4タイプ、リナロールタイプ)に分けられます。これらのタイムのなかでも香りがやさしく、刺激が少なくて使いやすいのが「リナロールタイプ」です。タイム精油は優れた抗菌作用を持つチモールが主成分で、消毒や感染の予防に役立ちます。「マザータイム」の俗名があるように子宮の強壮を行いますが、刺激性があり、作用が強いため芳香浴使用が一般的です。肌使用は他精油とブレンドして低濃度かつ必要な場合に限定して塗布法を行います。
一般的な精油に期待される作用:消毒、殺菌、強心、利尿、通経、昆虫忌避、刺激、強壮、駆風、抗菌、抗ウイルス、抗真菌、抗寄生虫、鎮痙、免疫賦活、子宮強壮 心への作用:精神、神経の強壮作用があります。精神的な疲労感、心が弱っていると感じる時、うつ気味な時に。集中力向上をサポートします。 ヒーリングの作用:オーラの曇りを取り去り、シャープに活性化させます。内にこもったエネルギーを外へ放散させるのを助けます。ネガティブなものに気押されない力と勇気を与えます。 キーワード:元気づけ、勇気、力 相性の良い精油:ハーブ系、柑橘系、花系と相性が良い。オレンジ、ラベンダー・トゥルー、マジョラムスイート、フランキンセンス、パルマローザ、ローズウッド、マートルなど。 禁忌:ケモタイプの種類にもよりますが、肌使用は皮膚刺激を起こしやすく、長期使用すると副作用を起こしやすいため使用にあたっては必要な時だけ低濃度で使用する等の注意が必要です。乳幼児、高血圧の方、妊娠中の使用は避けます。
◆病後、無気力、元気がない状態に ◆消毒、抗菌、抗真菌(カビ)に ◆風邪をひきやすい、免疫の強化に ◆室内干しの洗濯物の防臭に
タイムは300種以上と数多い種がありますが、一般的にはコモンタイム、ガーデンタイムと呼ばれるThymus vulgarisが使用されます。Thymus serpyllumはワイルドタイムと呼ばれています。その他にもスパニッシュタイム、レモンタイムと呼ばれる種類もあります。古代ローマでは兵士はタイムのお風呂に入って士気を高めました。十字軍の時代には遠征する騎士たちの妻や恋人がスカーフやハンカチにタイムの小枝を縫いこみました。中世ドイツのベネディクト教会の女子修道院長であり、神秘家、薬草療法家のヒルデガルト・フォン・ビンゲンは、疫病、ハンセン病、麻痺、シラミの予防にこのハーブを使いました。タイムを束ねたブーケは感染を予防するものとして当時の王や裁判官も公の場に出向く時に持ち歩きました。第一次世界大戦まではタイムが病院の消毒剤として使用されていました。イギリスでは床に撒き散らすハーブ(ストローイングハーブ)として用いられました。これは靴で踏むことで香りが立ち、芳香を楽しむと同時に消臭や感染予防を行うものです。タイムには優れた防虫作用がある事から、虫食いを防ぐための植物標本の保存に現在でも利用されています。 ハーブの成分:精油、フラボノイド、タンニン、苦味質、サポニン 一般的なハーブに期待される作用:殺菌、抗菌、利尿、消化促進、強壮、収れん、去痰
◆風邪の初期、のどの痛みに ◆ペット(犬)のノミ、ダニ予防に
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
2012-2025 Copyright (C) Holistic Aroma Academy, all rights reserved.
|