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精油とハーブのプロフィール事典《キンマ(ベテルリーフ)Betel Leaf》
英名:Betel Leaf キンマは、マレーシア原産のコショウ科コショウ属のつる性多年草で、インド、インドネシア、スリランカにも分布しています。草丈は約1m、光沢のある葉はハート形で独特の芳香があり、夏に白い花を咲かせます。仏教やヒンズー教と深い関りのある植物で儀式や供物、僧への謝礼、祈祷の際などには生葉が用いられてきました。その他にも親愛の情や歓迎を示す際にも慣習としてこの葉が使われてきました。アジアではキンマの葉に水で溶いた石灰を塗り、ビンロウジ(ビンロウの種子)を包んで口に入れて噛む習慣があります。「ベテル・チューイング(キンマ噛み)」と呼ばれる噛みタバコのような嗜好品であり、キンマの葉で包んだビンロウジは「パーン」(Paan)と呼ばれています。ビンロウジとキンマの組み合わせは結婚式の伝統的な贈り物であり、アーユルヴェーダでは媚薬として使われてきた歴史があります。ただし、現在ではキンマ噛みには依存性や発がん性があることが報告されており、嗜好品としての愛用者は減りつつあります。葉には芳香性刺激、防腐、駆虫、健胃、抗炎症、抗菌などの作用があるとされ、口臭予防や歯痛、頭痛、関節痛、虫下しなどに利用されてきました。葉の味は渋く、苦みが強く、国内では一般的なティーとしての利用はされていません。キンマの葉からは水蒸気蒸留法でベテルリーフ精油が抽出されます。精油の色は淡黄色〜淡茶色でチャビベトールやチャビコールなどのフェノール類が主成分です。タール様のスモーキーノートとスパイシーで刺激のある独特の香りがします。国内での流通は少なく、アロマセラピー利用は一般的ではないため、特に皮膚塗布はパッチテストを行ったうえで常に低濃度の利用を推奨します。 《ベテルリーフ精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:芳香性刺激、駆風、収れん、抗炎症、抗菌、抗真菌、加温、去痰、鎮痛 心への作用:心に刺激を与えて、集中力をもたらし、気分を高めて活性させます。 ヒーリングの作用:さまよい出ている意識を中心に戻して祝福や加護を与えます。 キーワード:刺激、センタリング 相性の良い精油:ラベンダー・トゥルー、ティーツリー、ユーカリ・ラジアータ、ローズマリー、カルダモン、レモン、ニアウリ 《ベテルリーフ精油》を使ったホームケアの方法 ◆室内の抗菌芳香浴に 《キンマ》ドライハーブのプロフィール キンマの葉は、一般的なティーや料理には利用されません。食用のアジアンハーブで「キンマの葉」と呼ばれているのは「ハイゴショウ(チャプルー)」(学名:Piper sarmentosum)です。 ハーブの使用部位:葉
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