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精油とハーブのプロフィール事典《ドラゴンズブラッド(ドラセナ・シンナバリ)Socotra Dragon Tree》
英名:Dragon's Blood、Socotra dragon tree ドラゴンズブラッドはイエメンのソコトラ島の固有種、キジカクシ科ドラセナ属の「ソコトラドラゴンツリー」の樹皮からとれる赤色の樹脂です。樹高は3〜4mほどで樹はキノコ状の特異な形をしています。種小名の「cinnabari 」は「竜血の」を意味し、和名は「ベニイロリュウケツジュ」と呼ばれています。樹脂は竜の血を想わせるような深い赤色で「竜血」の呼び名があります。樹皮に小さな切り込みを入れると涙状の小さな樹脂が得られ、樹脂の断面にはガラスのような光沢があります。一般に「ドラゴンズブラッド」と呼ばれる赤色の樹脂が採れる樹木は世界に約20種あり、アジアや南米原産の樹木もあります。それぞれの樹脂の組成は異なっており、原産地での伝統療法の用途も様々です。それらのなかで、このドラセナ・シンナバリの樹脂は最も古い歴史を持ち、香料、薬、染料、顔料として使われてきました。香料の交易路を経てヨーロッパに伝わったことから「中世のドラゴンズブラッド」の別名で呼ばれています。古代ローマの薬草学の父、ディオスコリデスの著書にも薬用植物として記述され、現地では古くから鎮痛や止血薬、練り香などに用いられてきました。古い時代にはしばしば鉱物の「辰砂」(しんしゃ、シナバー)と混同され「赤い金」と呼ばれて中世では錬金術や魔術の道具として用いられてきました。樹脂はアルコールへの溶解性に優れているため高級染料としてインクやバイオリンのニスなどに用いられてきました。樹脂は精油成分の含有量が低いので樹脂そのものに芳香はありませんがチャコールで焚くと温かみのあるナッツ様、ほのかなバニラを想わせる甘さ、ややスパイシーでムスクや白檀のような官能的な香りがします。高価な香材のひとつですがほんの少量で空間に豊かな芳香が広がります。香煙は鎮静と刺激の両面の作用を併せ持ち、活力を増幅させながら心に平穏さをもたらし、内なる調和を育みます。意識を高めて霊的なつながりを作るので瞑想や儀式香にふさわしい樹脂香です。
インセンスの使用部位:樹脂 一般的なインセンスに期待される作用:浄化、保護、エネルギーの増幅
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