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精油とハーブのプロフィール事典《パセリ Parsley》
英名:Parsley パセリは、地中海沿岸原産のセリ科の二年草です。パセリの名前はギリシャ語の「石」を意味する「petros」に由来し、この植物が岩場でよく育つことを示しています。古代ギリシャや古代ローマではパセリは死と再生を象徴する植物として葬儀の花輪に使われていました。歴史の古い食用ハーブで古代ギリシャ、古代エジプトの時代にすでに料理に使われ、古代ギリシャの競技祭では勝者にパセリの花冠が与えられたそうです。現代でも食用ハーブのなかで最も利用度が高く、香味野菜として料理の付け合わせやブーケガル二などに使われています。ヨーロッパには根がニンジンのように大きいルートパセリがあり、根部も野菜として食用されています。和名の「オランダゼリ」は18世紀にオランダを経由して日本に渡来したことに由来しています。日本では品種改良されて葉が縮れているカーリーパセリやモスカール種が一般的ですがヨーロッパでは葉が縮れていない平葉のイタリアンパセリ(学名: Petroselinum neapolitanum、プレーンリーブド種)の方が一般的です。これは同属別種の植物でパセリ特有の強い香りはしません。同科別属のコリアンダー(学名:Coriandrum sativum)も「中国パセリ」と呼ばれていますが葉の芳香は異なります。パセリの草丈は60cmほどに成長し、濃緑色の葉にはほろ苦く爽やかな風味があり、刻むと香りが強く出ます。6月から7月にかけて白〜黄緑色の花を密集して咲かせ、花が咲くと葉が硬くなるため、食用パセリの旬は1〜2月です。花後になる果実(種子)は3mmほどの平たい楕円形です。パセリの葉は緑黄色野菜のなかでも優れた栄養価があり、β-カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄などが豊富で、その他にもビタミンB1・B2、マグネシウム、食物繊維、葉緑素、カリウムなどが豊富に含まれています。生の葉や青汁、ジュースなどは貧血予防や病後の疲労回復に役立ちます。伝統療法ではパセリの葉、種子、根には強い駆風作用があるとされ、茶剤は下痢、鼓腸、疝痛などの消化器系の不調に役立てられてきました。優れた利尿作用があるため腎結石などの腎臓疾患などにも使われてきました。精油は地上部(葉)から水蒸気蒸留法で抽出され、精油の色は淡黄色です。パセリには葉精油以外に種子から水蒸気蒸留で抽出されるパセリシード精油もあります。葉精油は種子精油よりも収穫量が少なく効能的には種子精油に比べて穏やかです。葉精油は青っぽいパセリの香りにわずかに土っぽさや甘さが感じられます。種子精油の方はリモネンが主成分でややスパイシーな温かみのある香りで作用はより強力です。パセリの葉と種子には髪の成長促進やシラミを駆除する作用があるとされ、シャンプーベースなどに加えて洗髪すると頭虱のよい予防になります。パセリは葉精油、種子精油ともにアピオールやミリスチシンなどの芳香成分が含まれ、これらの成分には食欲増進、健胃、口臭予防などの作用があります。ただし、子宮刺激作用があるので妊娠中、授乳中は避けるべき精油の一つです。パセリ精油は古い時代には堕胎薬として利用されていた歴史があり、経口摂取は流産、めまい、幻覚、肝障害や腎障害を引き起こすので危険です。なお、パセリ精油には光毒性の懸念があるため(特に種子精油)、スキンケアや天然香水などでの皮膚塗布は避けます。男性用のコロンなどに利用されていますがハンカチ香水などの皮膚に直接塗布しないものが望ましいです。 《パセリ精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗菌、防腐、収斂、解毒、健胃、食欲増進 心への作用:心配や不安、ストレスから来るいら立ちを和らげ、心を落ち着かせます。 ヒーリングの作用:ネガティブなエネルギーや悪しき存在から守り、それらを追い払います。 キーワード:再生、デトックス、保護、死者への敬意 相性の良い精油:クラリセージ、ネロリ、ローズ、ティーツリー、イランイラン、クローブバッド、シナモンバーク、ブラックペッパー、フェンネルスイート 《パセリ精油》を使ったホームケアの方法 ◆消毒、感染予防に
《パセリ》ハーブのプロフィール ハーブの使用部位:地上部 注意:料理の付け合わせ程度は問題ありませんが、妊娠中、授乳中の多量使用は避けます。 ハーブの成分:β-カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄、ビタミンB1・B2、マグネシウム、食物繊維、葉緑素、カリウム 一般的なハーブに期待される作用:健胃、食欲増進、防腐 味:ほろ苦さのある爽やかな風味 《パセリ》ハーブの使い方 ◆料理に
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