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精油とハーブのプロフィール事典《グリークセージ(ギリシャセージ)Greek Sage》
英名:Greek Sage グリークセージ(ギリシャセージとも)は、東地中海沿岸(特にギリシャ、トルコ)を原産とするシソ科の多年草もしくは亜低木です。別名をセージアップル、スリーローブドセージとも呼ばれています。学名の「サルウィア・フルティコサ」(学名:Salvia fruticosa)は、1768年にフィリップ・ミラーによって命名されました。属名の「Salvia」は、ラテン語の「救う」を、種小名の「fruticosa」は「低木」を意味する言葉にそれぞれ由来しています。この植物が「サルウィア・トリロバ 」(学名:Salvia triloba)と呼ばれているのは1781年に同植物をカール・リンネが命名したためで名前を巡っての混乱が見られる植物の一つです。(植物の命名規則では以前の名前が好まれるようです)草丈は20〜100cmで茎は四角く、植物全体が白く細かい毛に覆われ、葉はウールのような質感で上部が灰緑色、下部は白っぽく、葉の縁は波打っています。多数の葉が房状に生えるので草の茂みは全体が銀色に見えます。春に咲くベル型の花はピンクがかった淡紫色で蜜源植物としてミツバチや昆虫を多く引き寄せます。葉には芳香成分が多く含まれ、精油を抽出するために商業的に栽培されています。セージの仲間であるガーデンセージ、コモンセージ(S. officinalis)やクラリセージ(S. sclarea)とは異なる種でグリークセージの葉の特徴は三つ葉です。グリークセージの歴史は古く、古代フェニキア人と古代ギリシャ人によってイベリア半島に渡り、現在では帰化しています。クレタ島のクノッソスにある紀元前1,400年頃のミノア文明のフレスコ画にも描かれている植物です。フレッシュもしくは乾燥させた葉は肉、魚、豆、野菜などの料理の風味付けに使われています。ティーはギリシャでは「ファスコミロ」と呼ばれ、家庭やカフェで健康茶として愛飲されています。サルウィアの属名が示すように古くから伝統療法で使用され、頭痛、リウマチ、胃痛、消化不良、腎臓結石、胆嚢結石、風邪、咳、気管支炎、喘息、記憶力の低下、狭心症、口や喉の炎症、うつ病、発汗過多、外傷、腫れものなどの多くの症状に使われてきました。ティーには強い芳香があり、薬草風の苦みと土っぽさ、ユーカリやミントのようなすっきりとした後味です。ホットでもアイスでも美味しく飲むことが出来ます。乾燥葉はお香としても使われ、ギリシャでは家のなかを浄化するために乾燥葉を燻し、イスラム教では慣習として新生児の誕生、結婚式、葬儀などの場で香として焚かれてきました。精油は葉から水蒸気蒸留法で抽出されます。セージの強い香りのなかにローズマリーやカンファーを想わせる、すっとするフレッシュなハーバルノートです。抗菌、抗真菌、抗炎症、抗酸化などの作用があるとされ、研究では記憶力の向上、感覚の刺激、加齢に伴う認知機能の低下を遅らせる、認知機能を高めるなどが報告されています。スキンケアでは乾燥肌や脂性肌のバランスを整えるのに役立ちます。グリークセージの力強い香りは精神とエネルギーフィールドを浄化し、感情をバランスさせて心身を落ち着かせます。気分を高揚させ、創造性を刺激して精神の明晰さをもたらします。 《グリークセージ》精油の作用 一般的な精油に期待される作用:抗菌、抗真菌、抗炎症、抗酸化、鎮痙、収斂、利尿、通経、去痰、解熱 心への作用:神経をリラックスさせて感情のバランスを取ります。心を落ち着かせて憂うつな気分や不安を和らげます。 ヒーリングの作用:感情、エネルギー、エネルギーフィールドを浄化し、五感を強壮させ、精神の明晰さと保護を与えます。 キーワード:浄化、明晰、感覚刺激 相性の良い精油:ラベンダー、ベルガモット、タイム、マジョラム、オレガノ、フランキンセンス、ゼラニウム、シダーウッド、サイプレス、ローズマリー、ネロリ、イヌラ、ジュニパーベリー、オレンジ、マンダリン 《グリークセージ》精油を使ったホームケアの方法 ◆脂性肌のスキンケアに ◆鼻づまり、咳、風邪の予防に 《グリークセージ》ドライハーブのプロフィール ハーブの使用部位:葉 ハーブの成分:ロスマリン酸、ケルセチン 一般的なハーブに期待される作用:抗炎症、抗菌、抗酸化 ハーブティーブレンド:ジャーマンカモミール、ラベンダー、ローズ、ラズベリーリーフ、レッドクローバー、ペパーミント、スペアミント、レモンバーム、レモンバーベナ、オレンジ ハーブティーの浸出時間:3分 ※浸出時間が長いと苦味が出ます。好みでハチミツを加えても。 ハーブティーの味:強い薬草風の香りとやや苦味、すっきりとした後味 《グリークセージ》ドライハーブの使い方 ◆口内炎、喉の痛みに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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