英名:Patchouli
学名:Pogostemon cablin(ポゴステモン・カブリン)
和名:カッコウ(霍香)
科名:シソ科
種類:多年生低木
木丈:約〜1m
原産地:インドネシア、フィリピン
精油の抽出部位:葉
精油の抽出方法:水蒸気蒸留法
精油の香りのイメージ:土の香りのするオリエンタルな香り
香りのノート:ベース
ブレンドファクター:2
精油の成分:
【セスキテルペンアルコール】パチュロール(30〜45%)
【セスキテルペン炭化水素】α-ブルネッセン(5〜25%)
【セスキテルペン炭化水素】α-ガイエン(5〜15%)
【セスキテルペン炭化水素】α-パチュレン(2〜10%)
【セスキテルペン炭化水素】β-パチュレン(〜2%)
パチュリ植物画:Copyright Holistic aroma academy
熱帯地方に生育する低木で、まっすぐ伸びた茎と大きな緑色の葉、薄いピンク色の花を咲かせます。ユニークな響きの名前はパチュリ、パチョリ、パチューリ、パッチョリ‥様々に表記されています。属名のPogostemonは、ひげpogonと、糸stemonに由来するとされます。中医学ではパチュリの全草を乾燥させたものを霍香(カッコウ)と呼ばれ、消化促進を目的とした漢方薬の材料になります。18世紀のインドのカシミール地方では、防虫兼移り香として絹の衣服やショールにパチュリの葉をはさみました。アメリカの70年代に起こった自然回帰のムーブメント、ヒッピーカルチャーでパチュリーの香りは大変好まれました。インド産のショールにこの香りが付いたものはその他の模造品と区別され、大人気となったそうです。現在もパチュリに対する根強い人気は一部のサーファーたちの間に続いています。歌手マドンナのCD「Like a Prayer」の初回版に付けられた香りとしても話題になりました。精油は香りの良い葉部分から抽出されます。 パチュリーの精油は年月を追うごとに香りが深く熟成されてゆく特質があります。これはパチュリ精油を抽出する際に前処理としてこの葉を発酵させ、熟成する事に関連しているのかもしれません。精油はしばしば「墨汁のような香り」と表現され、実際に中国では掛け軸のための墨汁にパチュリの香りが使われていたそうです。精油は多めに使うと気分を高揚させ、少なめに使うと鎮静させるというユニークな特性があります。どことなく古い書物を連想させる独特で土のような香りのため、子供や年少者にはあまり受けが良くないようですが、大人はこの香りに強く魅せられる人も多いようです。
《パチュリー精油》の作用
一般的な精油に期待される作用:鎮静、高揚、デオドラント、収れん、防虫、解熱、抗菌、抗真菌、瘢痕形成、催淫
心への作用:浮ついた気持ちを落ち着かせます。慢性的なストレスや神経の緊張を解きほぐします。少量・低濃度で使用すると、鎮静作用があり、高濃度で使用すると刺激作用があります。
ヒーリングの作用:グラウンディングとして地に定着させる働きをします。現実感をもたらし、生きる力を呼び覚まします。粘り強さや根気強さを持って物事に取り組む力を与えます。経験の足りない魂に深みと重みを与えます。
キーワード:現実感、生命エネルギー、根気
相性の良い精油:サンダルウッド、フランキンセンス、ベチバー、ローズ、ラベンダー・トゥルー、イランイラン、ジャスミン、サイプレス、ローズウッド、ベンゾインなど。個性的で大人向けの香りであるため、同じ東洋調の精油や花系が合わせやすいです。深みと重みのある香りはブレンドのよい保留剤になります。ただし、子どもにはあまり受けのよくない香りです。
禁忌:通経作用のあると考えられる成分を含むため、妊娠中の使用は避けます。
《パチュリー精油》を使ったホームケアの方法
◆不安、ストレス、自信の喪失に
アロマバスに加えるか、みぞおちに右回りの円を描くようにオイルマッサージを行います。
◆慢性的な疲労感、更年期の不調に
アロマバスに加えるか、全身のオイルトリートメントを行います。
◆手荒れ、湿疹に
手浴を行うか、クリームやバームに加えてスキンケアを行います。
◆現実感が足りない、気持ちが浮く状態に ※精神世界的な利用法
足裏、脚、下腹部、みぞおちにキャリアオイルに希釈して塗布を行います。
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