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精油とハーブのプロフィール事典《ミルラ(マー、没薬) Myrrh》
英名:Myrrh 日本名を没薬(もつやく)と言い、中東に生育する低木で小さな白い花をつけます。ミルラは別名を「マー」(mur=ヘブライ語で苦いの意)と呼ばれます。この木の幹に傷をつけ、あるいは自然にしみ出した赤茶色の樹脂は苦い味がします。この樹脂を乾燥させ水蒸気蒸留法で精油を抽出します。ミルラは古代エジプト時代にはミイラの防腐剤として利用されていました。これはミルラの持つ収斂、乾燥、防腐の作用を利用したものです。ミイラの名はミルラから由来し、この名前の混同から江戸時代にはミイラが薬として間違えて使われた歴史もありました。イエス・キリストの誕生時には黄金、フランキンセンス(乳香)とともに東方の三博士より捧げられたと伝えられています。旧約聖書にはミルラの素晴らしさを讃える詩が記されています。古代エジプトではキフィ(練り香、安眠のための香料)の材料に使われました。チベット医学や東洋医学にはミルラにまつわる記述が数多く残されています。バルサム調のスモーキーな香りはヨガ、瞑想の際などの精神統一に適しています。抗炎症と消毒作用に優れるため、傷口や口腔内のケアに役立ちます。スキンケアに使用すると乾燥肌や荒れた肌、手荒れ等の良いケアとなります。子宮の働きを強めるとされますが通経性があるため妊娠中は禁忌です。ミルラ精油には抗炎症作用があり、肺のエナジーに刺激を与え、肺系を強めます。ミルラ精油は優れた去痰作用があり、咳、気管支炎、風邪などの過剰な粘液を伴う症状を癒し、粘膜の状態を落ち着かせます。なお、英国ハーブ薬局方ではミルラ精油は口内炎、歯肉炎、咽頭炎などの口の病気に有用とされています。ミルラ精油は粘性が高くドロッパーから滴り落ちにくいのでスポイトを使用します。深みと重みのある香りはブレンドの良い保留剤となります。ミルラ精油が固まりかけた時には少量のキャリアオイルを加えるか、エタノールを加えてチンキにします。 ★イエス・キリストの精油★ 《ミルラ精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗炎症、消毒、収れん、瘢痕形成、鎮静、癒傷、抗菌、抗真菌、健胃、通経、子宮強壮 心への作用:恐れ、怒り、パニックの時にお使いください。不安を鎮め精神を安定させます。恐れや怒りが原因のさまざまな心身のトラブルを癒します。 ヒーリングの作用:瞑想、変性意識状態に誘います。内なる医師(インナードクター)、内なるヒーラー(インナーヒーラー)を呼び覚まし、ありとあらゆる傷ついた心と魂の癒しを行います。直感力、霊力を高める働きをします。死者との対話、前世ヒーリング、ハイヤーセルフとの対話を行う際にも。 キーワード:ヒーリング、霊的成長、変容を助ける 相性の良い精油:花系、樹脂系、スパイス系との相性が良い。フランキンセンス、ラベンダー、シダーウッド、ローズウッド、ローズ、イランイラン、クローブ、パチュリー、サンダルウッドなど、香りはそれほど強くなく、ブレンドに重みと保留性を与えます。 禁忌:通経作用があるため、妊娠中の使用は避けます。肌使用は皮膚刺激の可能性があります。 《ミルラ精油》を使ったホームケアの方法 ◆無月経、少量月経に ◆エイジングスキン、しわ、乾燥肌、荒れたお肌に ◆口内炎、歯肉炎に ◆すり傷、切り傷、手荒れ、ひび割れに
インセンス《没薬(もつやく)》のプロフィール 古代より薫香材、お香の材料として使用されてきた樹脂です。昔は黄金と同じほどの価値がありました。香りには苦味があり樹脂のなかに砂や石が含まれないものが上質とされます。防腐作用があり、乾燥させる性質を持つ没薬は古代エジプト時代のミイラ作りには欠かせない香料でした。没薬は埋葬した死者が再びよみがえるための霊力を与えるものとして大切にされていました。没薬のような樹脂を総称してゴムまたはレジンと呼ぶ事があります。樹脂は灰に埋めて香炉で焚いたり、インセンスバーナーを使って香りとともに立ち上る煙を楽しむ事が出来ます。古代エジプトの時代に焚かれたキフィ=Kyphi(香料)には、この没薬の他に乳香、白檀、肉桂、安息香、菖蒲根など十数種類の材料が使われていたそうです。それらを赤ワインに漬け、潰したレーズンと少量のハチミツで練り合わせたものがキフィです。古代の神官たちは日没にこの香を焚く事でその日の憂さを忘れさせ、安らかな眠りにつかせたと言われています。没薬はインセンスとして焚く他に、ポプリの保留剤、蜜蝋キャンドルの材料としても活用出来ます。 注意:クラフトグレードの没薬は薫香材として使用するもので、食品ではありません。 インセンスの作用:防腐、乾燥、精神の浄化 インセンス《没薬》の使い方 ◆瞑想、精神浄化、結界をつくる ◆ポプリ、匂い袋に ◆手作りインセンス、手作りキャンドルに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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