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精油とハーブのプロフィール事典《ユーカリ・グロブルス Eucalyptus globulus》
英名:Eucalyptus globulus オーストラリアの先住民アボリジニ族により長年愛用されてきた木で、アボリジニ族たちはユーカリの枝葉を燃やし、その煙を吸入して自然療法に役立ててきました。マラリアを運ぶ蚊の生息地にユーカリの木が育つとマラリアが減少する事から、現地では「解熱の木」と呼ばれました。オーストラリアの樹木の約7割はユーカリの木で占められています。樹木の成長が早く、高さは100メートルに達することがあります。学名はグロブルスですが一般名として「ユーカリ・ブルーガム」と呼ばれる事があります。Eucalyptusはギリシャ語の「よく覆われた」の意味で、開花前の花は萼(がく)に覆われています。ドライハーブは樟脳のような刺激的でシャープな青草の香りを持ちます。樹木を植えると空気が浄化されることから日本でも街路樹として植えられています。歴史のなかではマラリア対策としてユーカリの木が植えられてきました。ユーカリはコアラが食べる葉として知られていますが、コアラが食べるのはユーカリの中でも15〜30種類だと言われています。数多いユーカリ種のなかで、ハーブ療法で主に使用するのはユーカリ・グロブルスの葉を乾燥させたものです。ハーブティーの作用はやや強いため、多量、常用を避けます。ドライハーブは風邪、インフルエンザ、気管支、呼吸器のトラブルに用いられます。すっとする香りと味はトローチやのど飴作りに利用されています。湿布やパップにすると傷の治りを促進し、痛みを軽減するため、打ち身、捻挫、筋肉痛に用いられます。血圧や血糖値を下げるのにも役立ちますが、多量の摂取は禁忌です。精油は独特のシャープで強い香りを持ちます。グロブルス種はユーカリプトールと呼ばれる1.8-シネオール成分を豊富に含み、作用が大きい反面、刺激性も大きく、使用には注意が必要です。ユーカリの種類は約600種ですが、市場に出るのはそのうちの20種ほどです。葉には精油分が多く含まれ収油率(精油が抽出される割合)が非常に高い植物です。なかでもグロブルスは葉のなかに油点が見られることからglobulus(小さな球状)の名で呼ばれます。オーストラリアでは油分を含んで乾燥したユーカリの葉がこすれ合い、ブッシュファイヤー(山火事)が起こります。ティートリーと並んで地場産業となるオーストラリアの代表的精油です。オーストラリアでは非常にポピュラーな精油で、スーパーの家庭用品の棚にも置かれています。ユーカリ精油は刺激が強いため現地では毒物に指定されており、瓶には「poison」の表示が義務づけされています。ユーカリ精油は抗菌、抗ウイルス作用に優れ、ウイルスやバクテリアによる感染予防を行います。呼吸器系のトラブルや鼻、のどの不調にも有用です。
《ユーカリ・グロブルス精油》の作用 一般的な精油に期待される作用:抗菌、抗ウイルス、抗カタル、抗真菌、抗炎症、鎮痛、解熱、去痰、鎮咳、うっ血除去、デオドラント、免疫強化、昆虫忌避、覚醒、集中 心への作用:気持ちが沈んでいる時にユーカリの香りが刺激を与えて心を引き上げます。長く続く雨、曇りの日などに憂うつな気持ちを明るくさせてくれます。怒りやショックなどの感情を鎮静し、心を平静にする働きがあります。眠気防止にも役立ちます。 ヒーリングの作用:自由で楽観的なものの見方をもたらします。大らかさ、囚われない心、小さな事にこだわらずに生きられるように心の広さを与えます。自立心、父性のサポートを行います。 キーワード:開放、肯定する、楽観性 相性の良い精油:柑橘系、ハーブ系との相性が良い。ペパーミント、ティートリー、マートル、ラベンサラ、ニアウリ、サイプレス、ジュニパーベリー、ラベンダー・トゥルー、ラベンダースパイク、マジョラム、ローズマリー、ゼラニウム 禁忌:肌使用は皮膚刺激の可能性があります。香りを吸入する場合にはごく低濃度(香りがしないくらい)に抑えます。乳幼児への使用は避けます。 《ユーカリ・グロブルス精油》を使ったホームケアの方法 ◆花粉症、アレルギーに ◆筋肉痛、肩こりに ◆打撲、捻挫に ◆風邪、インフルエンザのひきはじめに ◆風邪、インフルエンザ予防のセルフリンパマッサージに ◆消毒に ◆軽いすり傷、虫刺されに ◆デオドラントに ◆蚊除けに
ハーブの使用部位:葉 ハーブの成分:精油、フラボノイド 一般的なハーブに期待される作用:抗炎症、抗菌、抗ウイルス、抗アレルギー、防腐、去痰、軽い解熱、殺菌 禁忌:炎症を伴う胆汁管、消化管、肝疾患の場合は避けます。高血圧、妊娠中は使用を避けるかごく少量にします。過剰使用すると頭痛を起こすことがあります。 ハーブティーブレンド:ペパーミント、ローズマリー、オレンジピール、セージ、マリーゴールド、ラベンダー、カモマイルジャーマン、レモングラス ハーブティーの抽出時間:3分 ハーブティーの味:すっとする清涼感のある青っぽい葉の味わい 《ユーカリ》ドライハーブの使い方 ◆風邪・インフルエンザのひきはじめ、予防に ◆打ち身、捻挫、筋肉痛に ◆軽いすり傷に ◆うがい、マウスウォッシュに ◆虫よけに ◆花粉症、アレルギーに ◆ポプリ、サシェ、ハーブキャンドルに
◆アロマテラピーとハーブの資格取得に関してはこちらのページをご覧ください。
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